高校生の頃に読んだとき以来、数十年ぶりに村上龍の『コインロッカー・ベイビーズ』を再読している。
かなり久々なので、正直覚えていない部分もあるけれど、あの独特の世界観は自分のなかに確かに残っていたのに驚いている。
ただ、当時読んだ時と、今で比較して、あの時は印象に残らなかったことが、大人になった今だとすごく響く部分があったりしてとても面白い。
アネモネって変な女の子だな、とずっと思っていたけれど、今だとなんかすごく共感してしまう。村上龍の音楽の趣味もすごく良いことに今更ながら気づいたり。不快な描写は飛ばし読みだったけれど、この"不快の美学"的なものを貫く村上龍はやっぱすごいなと思ったり。
あと、これ自分がゲイだと気づいてから読む、おかまが出てくる小説なんだよね・・・。そこはニュースレターでまた詳しく書くつもり。
当時はやはりストーリーを追うことに一杯一杯だったけれど、いまだたおわりと話の筋に関係のない描写の部分がやたらと気になったり。
たぶん当時はそんなに気にしてなかったと思うんだよね。
てなことで、昔読んだ本をゆっくり再読すると、新たな発見があるかも、という話でした。
『ハツカネズミと人間』とか『星の王子様』『王さまシリーズ』とか読むと新しい発見がありそうだし、また図書館で借りてこよう・・・。