とある本を読んでいて「水路づけ」という言葉を知った。
心理学用語でいうこの "こころの水路づけ"とは、
さまざまの可能性の中からある行動や習慣や価値観が選択され固定化される過程を,一度水路ができるとしだいに深い確かな流れとなることになぞらえて,ジャネが名付けた心理学用語。最初に何が選択されるかということと,それがどれだけ反復されるかが重要となる。マーフィーG.Murphyはパーソナリティ形成上水路づけが重要な役割をもつとした。彼によれば水路づけは条件づけとは異なるものであり,消去されないという。(コトバンクより)
・・・なるほど。
英語では、”canalization”(カナライゼーション)というらしい。
欲求を充たす手段がいくつかあり、そのいずれも選択可能であるのにたまたま選んだ手段が欲求を充たしてくれると、 次からはそのひとつの選択と手段が欲求ととつながって固定化してしまう心理的状態のこと。
改めて、自分の習慣を振り返ってみると、 「まあいつもこれにしてるから今度もこれを選ぶ」というパターンはけっこう多いことに気がついた。
いつも食べるパン、いつも行く家電量販店、いつも買う靴下、いつも買う歯磨き粉・・・。
企業が"第一想起"を得るために、 必死に広告を打つ理由も、まあそういうことなんだろうなぁ~
そう思うと、アルゴリズムに囲まれている現代はなんとも気味悪く感じられるし、 良い/悪いに関わらず、振り返る期間を意識的につくるべきな気がする。
水路づけされた、定型化されたことならロボットでもAIでもできるので、 効率悪くても、普段やっている行動に変化をつけていきたいなと。
いかに効率化するよりも、 いかに偶然に揉まれるか。
その方が面白いことができる時代になってきた、そんな気がしている。