誰かに対して好意的な形容をする時、さまざまな形容が思い浮かぶが、私にとってその中でも最上級の言葉が「チャーミング」だ。
とはいえチャーミング、の中にはかなりしっかりした条件があるなとも思う。明るく朗らかで、余裕とユーモアがあり、気を遣わせている/気を遣っている負い目のようなものなく軽やかに物事を受け入れ、あるいは受け流せる人……というのがおそらく己の中のチャーミングという言葉の内訳なのだが、こういう人に出会う度にこうありたいものだとしみじみ思う。思うが、北極と南極くらい違うところにいるのでなかなか難しい。共通点はもはや同じホモ・サピエンスに属しているということくらいだ。
とはいえ何事も心がけ次第ではあると思う。チャーミング族と出会った思い出をたまに取り出しては反対側の極を見つめ、心のどこかにこういう人になりたいものだという意思を持つことは、目指す旗があるようでどことなく頼もしい。