歳下ゆえにずっと若いままのイメージの相手が自分と同じく歳をとっているという事実にはたと気がついた。そらそうじゃん、という言葉以外の何も出てこないけど。
年齢を重ねて恋人ができて同棲して結婚して出産して昇給して一人暮らしを始めて働き始めて、と友達がやっている間にわたしって何をしてたんだろう。ちなみに上記のことは一切やってない。歳を重ねたこと以外変化なし。見事なまでにライフステージが二十代半ばと変わらずそこにある。劣等感や負い目引け目を全く感じないかと言われればそうでもないけど(とくに昇給とか)、そんなに必要性も感じてない。良いか悪いかはともかくとして、無性に寂しくてたまらなくてなんでもいいから縋ってしまいたかった感情がなくなってからは特に。
生きててそんなに寂しくない。漠然としたあの寂しさが消えただけで気持ち楽になった気がする。代わりに希死念慮は無尽蔵に湧いてきてびっくりするけど。でも寂しくない。誰でもいいから、なんて思うことがない。それだけがこの数年のわたしの唯一の成果だと思う。この事実がどれだけわたしをほっとさせているか、二十五、六のわたしがきっと一番よくわかる。