アメリカの話1 渡米準備

newton
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もう大昔になるのだけど、アメリカの大学に籍をおいたことがあった。こう書くとすごいと言う人がいるのだけど、すごいかどうかは良く分からない。ただ、誰もが経験する事でないのは確かだし、あの時の経験が今大いに生きている。

どこかに記録として残したいなと思ってたのだけど、twitterやブログはなんか違うと思ってこれまでどこにも書いてこなかった。ふと、ここなら書けるかもと気がついてこれを書き始めてる。

前職の会社には、ここは行くべきと思う大学に滞在して、最先端の技術を持って帰るという制度があった。研究をやっていると、どの大学のどの先生が今一番ホットみたいな事が分かってくる。そういう所で先生と一緒に仕事をすれば、技術も人脈も導入できるという狙いだった。

任期は2年間、世界中どこでも良い、大学に払うお金も含めて全部会社持ちという、今思えばかなり恵まれた制度だった。ただし、どんな研究テーマを持っていくか、どんなメリットがあるのかを会社の偉い人に提案して認められないと行けない。それに、大学との交渉は金額も含めてすべて自分でやらなければいけない。

ちょうど入社3年目で、会社での研究というものに慣れてきた反面、チームのやり方に不満が溜まっていた時期だった。やっていた研究の中心は日本ではなくアメリカだし、会社を飛び出して全然違う世界を見たいと思っていた。会社もこいつはなんか言うこと聞かないからすこし外の空気を吸わせようと考えたのかもしれない、あっさり認めてもらった。それが5月頃だったと思う。

アメリカの大学は9月始まりなので、4ヶ月で大学との交渉をまとめないといけない。そもそも窓口はどこかも分からない。それに自動車免許を持っていなかったので、あわてて教習所に通い始めた。英会話も。あの4ヶ月間、起きてる時間はやらなきゃいけない事でギチギチに詰め込まれていた。誰も教えてくれない中で良くやったなあと今思う。

全然話が終わらないので、ひとまずここまで。冬休みの頭の体操になればいいな。

@newton01063
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