アメリカの話8 事故

newton
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車を手に入れたその日は、ボストン市内までコンサートを聴きに行く予定だった。ボストンにはBoston Symphony Orchestraという有名なオーケストラがあって、小澤征爾が30年近く振っていたので有名。残念ながらこの時はすでにボストンを去った後だった。

車で一時間くらいかけて市内に行く。一方通行をグルグル回って、何とかシンフォニーホール近くの立体駐車場に潜り込む。そしてコンサートを聴き終える。誰の棒で何を聴いたかは全く覚えていない。

帰ろうと車に乗り前に出したら、左から(つまり運転席側)ものすごいバキバキって音がした。ドアミラーが柱にぶつかって折れてぶら下がってる。日本よりも車幅が広いしドアミラーもずっと大きい。買ったばかりで感覚が掴めてなかった。

1分くらい考え込んだ。どう考えてもこのまま帰るしかないので、窓を開けて電線でかろうじてぶら下がってるドアミラーを車内に引き寄せ、そのまま帰った。窓を開けてるのでひたすら寒かったのを覚えてる。

次の日、つまり納車の次の日に同じディーラーに行って修理してほしいとお願いする。さすがに呆れられたけど、在庫確認してくると奥に引っ込む。手にして出てきたのはドアミラーのパーツだった。ただ色が全然違う。

これをこの色型番で近所の塗装屋で塗ってもらえと言う。ここではできないんだとも言う。そういう分業制なのかと感心しながら、近所の適当な修理工場に飛び込み塗ってくれと頼むと、しばらく調べたあとOKと言われて30分程で完了。

全部で500ドルくらいだったと思う。無駄な出費だったけど仕方ない。もちろんこの後はより慎重に運転するようになった。

セットアップもそろそろ終わり。最後は免許の取得。

@newton01063
あなたの心に落書きを。