ライブメモ。ライブレポほど構造化できてないし、細部を覚えるのも苦手だけど、残したかった。ネタバレ多数含みます
『the Surface e.p.』の再現ライブ。再現といっても5曲入りのEPの再現なので、セトリの大幅な組み替えがあるんじゃないかな?と期待していた。『the Surface e.p.』の曲は、平たく言うと激鬼。一瞬でもズレたらわかる、緊張感のみなぎった曲で構成されている。the band apartにはあらゆる美しさがあると思うけれど、構築美な感じの作品だ。
以下ライブメモです。(ネタバレ含みます)
トッパーの「Tears of joy」で、フロント3人が木暮さんの方を見ながら息を合わせていた。この構図、あんまり無いよね。いつもどんな呼吸で合わせてるんだ…?
この日は「茶番」が大どんでん返しだった。2018年のベスト盤リリース時の新曲。もう一生やらないんじゃないかなと思うくらい埋もれてた曲が、予兆無くセットリストにインしてきた。荒井さんがにこにこしながら演奏してように見えた。数人のお客さんが「あ゛?!?!!?」と言っていて、みんな呆気にとられてたもんね。
「茶番」で度肝を抜かれたけれど、「photograph」「ピルグリム」「FUCK THEM ALL」とまぁまぁ定番では無い曲が盛り込まれていく。『the Surface e.p.』自体がかなり鬼なのに、「FUCK THEM ALL」まで来ると思わなかった。
初日だから本人たちも緊張してるし、こちらも何が来るかわからなくて緊張している。「一歩も動けない」「ガチガチに緊張している」みたいなMCが挟まる。濃度を薄めながらじゃないと、進めない感じ。そもそもEPの曲がとんでもないのに、盛り込んだ旧曲もむずい。10年代前半の曲に重心をおいていて、あの頃の人力の限界みたいなことやってるバンアパを私は好きになったし、今も好きなんだと思う。
1番化けたのは「C.A.H.」。昔聞いた時より人力の限界感が増していて、没入して楽しめた。直近のライブではラウドな音で踊るのが、昔より楽しいと感じるようになった。「Stereo」、「July」、「Game,Mom,Erase,Fuck,Sleep」「禁断の宮殿」みたいな。「C.A.H.」もその類の曲。
オーラスは予想通り「Mercury Lamp」。その前は「Can't Remember」→「Waiting」(→「coral reef」)→「Mercury Lamp」。「Can't Remember」も「Waiting」も締めポジションの曲だから、締めが特盛でやって来て驚いた(「coral reef」はアッパーな曲)。「Waiting」でひとりずつ捌けるのか…?再現だけど、てんこ盛りの締めラッシュが訪れているから「Mercury Lamp」はやらないのか…?と内心そわそわした。
原さんが、今日は喋ってくれた!バンド辞めるなら面白い理由をつけて辞めたいみたいなことを言っていた。土下座して「結婚します」とか、鷹匠になるとか。「このタイミングで?」って、木暮さんに突っ込まれてた。結成28年目ですし。
お披露目された新曲は2曲。1曲は年末くらいからやっている「Tuesday Night」。全然違う曲なのだけど、荒井さんソロの「夢から醒めない」をなぜか思い出す。J-POPぽいけれど、安心な音に着地しないのはバンアパっぽいなと思う。これは、かなり好きなタイプの曲。
もう1曲は「やぶちゅう」。たぶん仮タイトルだと思う。木暮さんお気に入りのそば屋「やぶ忠」(たぶん)にある日行ったら潰れていたというエピソードを、原動力にして作ったらしい。クライマックスに「蕎麦屋が潰れても」みたいな歌詞あった。赤裸々だ。アニソンみたいなキャッチーさがあって、バンアパではあんまり聞いたこと無い曲調だった。
個人的なハイライトは、やっぱり「Mercury Lamp」。好きって何度もつぶやいている曲を、十数年ぶりに生で見られた。この曲への期待と好きが大きすぎて、観ている間の記憶が正直無い。表情のでやすい私は、私は何かに夢中になっていても誰にどう見られているかを無意識に考える。でもこの日は、自分の表情が意識できないくらい、泣いてよれた顔でステージを観ていた。冷静になって1番好きな曲を隅から隅までもう一度堪能したいけれど、制御できない喜びの時間も大事だなと思う。
このツアーは、元々新しい音源のお披露目ツアーとして、組んだらしい。新作が出るよーと言って少し先になったり、グッズが前日にようやくふんわり判明したり、物販が2時間前の告知だったり、MCがあまりに気負っていなくて時折口が悪かったり、バンアパを追ってると結構他のアーティストだと起こらないことが起こる。楽曲の好みはあるけれど、待ってる時間の長さなんてどうだって良くなるくらい、こだわってるものが出てくる。ふらりと行けるライブをコンスタントにやってくれるのも、安心して居られる理由だと思う。まだ続けるって言ってたから、私もファンやってこうと思う。