2025-04-19 ホ。-法令の解釈について-

niboshiyashiki
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公開:2025/4/20

ホ。-法令の解釈について-みたいな問題が急に社内で勃発。陰のほうでこそこそ地動説を唱えていたらそれが解釈論的に正しかったらしいことがわかり、しかしこの説を採用すれば全世界のグループ会社に甚大な影響を及ぼすおそれがあることもまた判明し、とはいえもはや見なかったことにもできず、半分生贄のごとく地動説の首謀者として担ぎ上げられ、すべての仕事がわたしの手元に降ってきて、地獄のような残業が確定し今に至る。

毎日毎日いろんなところに電話をかけまくり、関連部署の偉い人間に伺いを立て、弁護士だのコンサルだのに意見書を書かせ、打ち合わせをセッティングし、六法を開き、知らない国の法律にも翻訳機片手に目を通し、気づけば周りが真っ暗で、今日はもう無理かと諦めてパソコンの電源と肩を落として帰る。そういう一週間だった。来週もそうなる。GWが明けてもたぶんそういう日々が待っている。

こうなってくると、すでに入っていたプライベートの予定だけは何とかこなすもののそれ以外のことがもう何もできないし、本当にもう殺してくれという感じ。何か判断を迫られるとか、新しい情報が頭に入ってくるとかがもう本当に処理できなくて、何もかもをいったん無視して六法だけを見つめている。半ばヤケクソで「トミサットのちんちんはデカい」と鼻歌を歌うことしかできてない。まだ見えてる、一時間前に家を出たのに。

もともと来週なんてめちゃくちゃプライベートの予定を入れていて、連日18時過ぎには退勤するつもりだった。この予定を殺さないようにするためにはもう朝残業をするしかなくて、じゃあ毎日2時間は残業時間を確保したいから朝7時には会社についてなきゃいけなくて、そしたら6時前には起きることになって、それでそれで……。ていうか笑い屋キャリー本当にどうするんだ。行けるのか?行ったとして翌日マジでヤコバから会社直行しなきゃいけないんじゃない?どうすんの?

たぶん、10年の法務部員人生の中で一二を争うレベルでデカい案件だと思う。こういう法律解釈論の争いとか、世界レベルの問題だとか、超巨大論点の整理と整備みたいな一大プロジェクト、全然やらせてもらえるのは光栄だけど、だけども、自分の生活は本当にめちゃくちゃになってしまう。たった一週間でもう相当めちゃくちゃになっている。こんなことは10年でもう充分わかっていたはずなのになあ。助けてくれ。

家でひとりパニックになってchatGPTに「タスクの優先順位をつけて提案しろ、でも論理的に喋るな」などと無理を言うくらいには疲れている。今は100回聞いた過去のラジオしか聞けない。頼むからもう誰もわたしに何も言わないでくれ〜。これ以上詰め込まれると死んでしまうので。


すでに決まっていた予定のひとつ、mugnyさんの3年ぶりの個展。初日入場の抽選に当たっていたので伺った。新しい作品をたくさん見れたし原画もひとつ購入できたし、mugnyさんご本人にもご挨拶できてよかった(顔を見た瞬間に「わ〜!来てくださったんですね!」と言ってもらえて嬉しかった)。メンタルかなり終わってたけどこの空間にいる間だけは救われた気がしたな。

そのあと美容院に行って髪を染めてくれと言ったら担当美容師に「いつもと違うカラー剤使ってみていいすか」と聞かれ、もう何でもいいので了承したら髪がとんでもない緑色になってしまった。カラー剤を使った美容師の手も真緑になって取れなくなりゲラゲラ笑った。人の髪を何だと思ってるんだ。