移動する、土を耕す

ムニャッ記
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今日は4月17日。引っ越ししたのは13日だから、もう新しい家に来て5日目だ。引っ越し初日はとにかくバタバタしてた。夫と始発で島に向かって、怒涛に荷物の移動と船への積み込み、船が港に着いてから組合長や家族と連携して、これまたドタバタと荷物を車に詰め込み、新居に運んだ。新居に運んでからも、各部屋に荷物を持って行って、掃除しつつ荷物の整理や整備。兄弟たちに色々指示しつつ、ない部屋の電気や切れた電球、修復用の網戸、色々買い出しにも行った。その間にお父さんはやたら広い庭の草刈りをしてくれ、末の弟はずっと気になっていた軽バンのマフラーを修理してくれた。みんなのおかげさまで、夕方にはとりあえずすぐ住めるような状態になった。引っ越ししてからずっと片付けと整備ばかりしていて、朝起きて夜寝るまでずっと動き続けてる。新しい家になると生活が新しくなるから、これまで使っていたものが使えなくなったり、新しいものが必要になったりは、どうしてもするんだなあと。新しく買ったものたち。玄関用ほうき、外用箒とちりとり。脱衣所のカーテンレールとカーテン、フック類、IHクッキングヒーター、シーリングライト、電球、食器用洗剤、お風呂セット、庭に置ける洗濯物干し。丸鋸。卵焼き器。箸入れ。水切りかご。雑草取り刃物、スコップ(×2)、三角鍬。ph計測器。石灰。堆肥。肥料。折りたたみバケツ。その他諸々。

引っ越しの荷物、細かいやつまだ荷解きすんでない。やらねばいけない仕事もある。そもそも生活が落ち着いてない。それなのに、もう4月も半ばでせっかくお父さんが草刈りしてくれたから、と、畑をいじりはじめた。自分でも「こんなことしてる場合かしら…」と思いながらも走り出したらとまらないいつもの感じで、ネットで畑の始め方を調べてはホームセンターまで車を走らせ、涼しくなってきた昨日の夕方から、エッサホイサと大きいスコップを土にさしこんでひっくり返して、土起こしをした。四角の形をしたスコップを、自重でぐっと垂直に深く突き刺して、テコの原理で土をボコッと掘り出す。中の土はけっこうしっとりとしていた。土の中のミミズたちが騒ぎ出し、風に乗って懐かしい土の香りがして、わたしはすっかり良い気持ちになった。そういえば幼少期はこんな土の香りばかり嗅いでいた。砂とか土いじりばかりしてたし、木にもよく登った。あの頃の夕方にいつも感じていた、誰にもなんとも言えないひとりぼっちみたいな気持ちも思い出す。案外、今でも変わってないな。変わってないというか、戻ってきた感じだろうか。一人でこっそり(重要)遊びだすのが好きで、やっとそれができそうなところに来たんだなあ。おかえり。

仕事から帰って、掃除機かけて、庭の雑草を少し抜いて、洗濯物を取り込んで畳んで、畑を少し耕した。夜はにんじんを蒸した。鶏肉も炒めて食べた。お金周りのことを整理した。よく働いた。現在21時前。お風呂入る前に、あったかいお茶を淹れることができた。それだけでうれしい。ここ1週間、「ほっと一息」すらないような日々だったからなあ。あとは明日早朝に出す、資源ごみまとめだ。山のような段ボールをまとめなきゃな。

@nichi
むにゃむにゃ 《副[と]》 不明瞭(ふめいりょう)にものを言う様子。  「―(と)寝言を言う」