雑記_長崎

nieeeeeno
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長崎へ旅行に行ってきた。そのメモ。

■Day1 市内観光

好天。予定通り家を出て羽田から長崎空港へ。長崎空港からリムジンバスに乗り込み長崎市内へ向かう。リムジンはドイツ語でセダンの意であることをこのタイミングで知る。新地中華街でバスをおり、とりあえず荷物を宿に預けようと、石橋方面の路面電車に乗り込み宿方面へ向かう。四階楼の壁上の龍のデカさに感動したりする。その斜向かい、土産物屋が連なる坂道を登りつつ宿を探す。遠回りして宿に辿り着くとちょうど15:00。そのまま受付でチェックインをする。宿で提供しているというカヌレとカステラをウェルカムドリンクと一緒にいただく。部屋は4階。すぐ先に長崎湾を臨める大変ロケーションが良い部屋だった。ラウンジまで戻り、お茶をいれつついただいたカステラを頬張る。

宿を出て、まず出島を見に行こうということで妻と二人連れ立って歩き出す。外は晴れているが気温はそこまで暖かくない。摂氏12℃と出ていたが、風もあり体感はもう少し低く感じる。新地中華街をチラッと覗く。大通りに出て出島方面へ向かう。出島は思ったより広い。明治前後からの周辺の埋め立てで出島が内陸になったことを知る。

この日は宿でディナーの予約を19:00で取っていたので早めに宿へ戻った。宿のディナーは値段を考えると少し量が少ない?と感じる内容だったが地元の食材を使った料理はどれも大変美味しい。ドリンクが飲み放題だったそれを考えると適量だったようにも感じる。シェフが卓までやってきて、鉄鍋で伊勢海老を炒める様子を眼の前で見せてくれるパフォーマンス付き。調子に乗って地元のクラフトビール2杯、日本酒とオレンジワインをグラスでいただきそこそこ酩酊した。

ホテルのラウンジはソフトドリンクやお茶以外にハートランド、ワインなどが自由に飲めるようになっている。つまみも手作りポテチやナッツ類などのスナックが豊富に揃っていてとてもよかった。妻が入浴している間、ビールを飲みながらラウンジの蔵書にあった遠藤周作の「沈黙」を眺めていた。旅先で過ごすこういう時間が好きだ。

■Day2 続・市内観光

起床して宿周辺を散策する。旅先における早朝散歩は私の楽しみの一つである。この日も暖かくはないもののよく晴れていて空が美しかった。

この日は朝から軍艦島ツアーの予定を入れていたこともあり、朝食は7:00で頼んでいた。ラウンジに人影はまばらで、我々以外には2組パラパラと席に座っている。朝食は大変美味しい。けれど少々量が多い。別に普通の人からしたらごく普通の量かもしれないのだが、普段朝食を摂らないこともあり、多いなぁと思ったり。美味しいし全部食べたのだけれど。福山雅治やさだまさしといった、長崎にゆかりのある歌手の歌がBGMとして流れていて(朝食を食べながらきく音楽ではないのでは……)と微妙な心持ちになる。

9:18頃に宿を出る。9:45までに長崎港ターミナルの切符売り場に辿り着きツアーの手続きをする必要があるのだが、宿からは歩いて15分くらいの距離とのことで少し急足で向かう。時間には間に合ったが、かなり多くの人が列をなしている。着いてからの手続きにまた少し時間がかかり、我々が船に乗り込む時には船内の席はほぼ埋まっていた。なんとか後方に空いてる席を2つ発見し座る。

ガイドのお兄さんが長崎港内の施設や山々を紹介しているけれど、波の侵入から守るためのカバーがぶら下がっており、外の様子が見えない。席を立って後方から外の様子を覗き見る。遠くに見える山の稜線が美しい。船に揺られながらガイドの説明を聞いていると、気象条件によっては島に上陸できないという話が出てきた。えっそんなことあるのかと驚いたのだけれど、どうも波の高さが50cmを超えているとダメらしい。それ以外にも色々条件があるようだった。禁止事項も多く、世界遺産ともなると色々大変だなと思う。30分ほど船に揺られて目的地に着く。昨夜飲みすぎたのが良くなかったか、少し気持ち悪くなってしまった。

上陸と言っても、実際に見れる範囲は実に限られていて、桟橋から南側の部分、島の全周の1/3あるかないか位の範囲だけだった。世界遺産になったくらいだし廃墟の保全もそれなりにやっているのかと想像していたのだが、実態はどの建物もいつ崩壊してもおかしくない位既にボロボロらしい。世界遺産であるがために下手に手を入れることもできないようだ。伊達さんというガイドのじいさまが説明の中で発語した「滅びの美学、滅びの美学!」という言葉が印象に残る。

ツアーから戻ってきた後、石橋方面まで歩いて戻り次の目的地グラバー邸へ。相変わらず風が強く、妻はしきりに「寒いー寒いよー」と震えていた。

グラバー邸は想像よりだいぶ広く、見所も多かった。中の自由邸という喫茶でカステラをつまみながら一息つく。この日はとにかく天候が良く空が澄んでいて良い写真が結構撮れた。グラバー邸のすぐそばには大浦天主堂というこれも国宝に登録されている教会があり、こちらもみる予定だったが予定していた時刻より少し遅く着いたこともあり明日にすることに。

次の目的地は孔子廟である。ここも寺社本体だけ回って終わりかと思っていたらすぐ裏手に博物館があり孔子の歴史と共に色々な美術品が展示されていた。ここでひとしきり写真撮影に勤しむ。この日、妻は中華街観光に合わせチャイナチックなブラウスを着込んでおり、撮影が捗る。

この日は19:00に市内の和食屋を予約していた。時刻を見るとまだ少し間があるのでちょっと散策しつつ孔子廟から唐人屋敷跡を辿りつつ遠回りして中華街にまた向かい、記念撮影。途中の住宅街で猫猫天国に出くわししばし猫の写真を撮りまくる。予約した和食屋に定刻通り到着。個室に通され、コース料理を堪能……できたのはよかったが給仕のお兄さんから料理の説明が全くなく、空のグラスに目もくれず、という塩対応で少々残念。日本酒の種類も少なく、満足度の低い体験になってしまった。支払う金額を考えるとどうしても期待度が高くなってしまうね。

■Day3 市内〜ハウステンボスへ

宿の朝食は昨日と違う内容だったがこれまた大変美味しい。BGMは昨日と変わらず長崎ゆかりシリーズ。妻もBGMの内容と音量にはだいぶ閉口しているようだった。この日はMISIAのバラードがかかっている。MISIAは対馬出身らしい。

朝食を済ませた後チェックアウトして大浦天主堂へ。天守堂は大変荘厳だった。撮影禁止。ここも博物館?資料館が充実しており見所が多い。天守堂を満喫した後は預けた荷物をピックアップしに宿へ戻り、長崎駅へ移動。電車でハウステンボスへ向かう。駅にアンデルセンのラインナップによく似ているパン屋を見つけ、メロンパンとチーズぱんを買う。どうもアンデルセンと同じ系列のパン屋らしい。しかし価格は東京の2/3程度だ。安い。

車窓から覗く大村湾はまばゆく海面を煌めかせ、車内に陽を返している。15:30頃ハウステンボス駅に到着。ホテルへのチェックインクルーズの時間16:00には間に合わず、30分ほどぶらぶら船を待つ。船でホテルの中庭?のようなところから館内に入りチェックイン。ホテルの部屋は壁紙や調度が可愛いらしい。ベッドもデカくて良い。荷物を置き園内を散策する。晴れているのはいいが風が強くここでも妻はしきりに寒がっていた。自分も宿でウルトラライトダウンを中に着込んできたが、(正解だったな)と思う寒さであった。

園内を回っていたらレストランのラストオーダーが終わってしまう時間になってしまった。しかたないのでホテルに戻りルームサービスをとる。ホテル目の前の土産物屋でビールを買い部屋に戻る。テレビをつけたら魔女の宅急便がやっていたので眺めながら食事をとる。妻はおにぎりを、自分はソーセージとポテトを頼んだ。

■Day4 ハウステンボス〜帰路

朝食はホテルで。天井がやたら高いホールのようなところでビュッフェ。その場でシェフが焼いてくれる形式のオムレツ?オムライス?が人気を博している。刺身のぶりと湯豆腐が美味しい。パイナップルとイチゴも美味しくおかわりした。

この日天気は雨模様で、外は降ったり止んだりだった。午前は歌劇場へ歌劇をみる。歌劇場は大変広い。席の幅も余裕が多少あり見やすい。歌は著作権フリーなものをアレンジしたものを使っていた。色々工夫や苦労がありそうである。ロックアレンジされたベートーヴェンの「運命」とか初めて聴いたよ。その後はギヤマンミュージアムを眺めたり、昼間からの歌劇のプログラムを雨の降る中聴いたりする。

パレスハウステンボスではミッフィの展示がやっていた。ここは大変興味深いスポットだった。ハウステンボス全体でミッフィのイラストや写真スポットがあり、なぜこんなにミッフィを推しているのか謎だったのだが、どうやらディック・ブルーナとハウステンボス自体に浅からぬ縁があるようだ。昼食に海鮮を堪能した後、園内を散策。ミッフィのバスがかわいい。少し時間に余裕を持って宿に戻る。

ハウステンボスから空港直通のバスに乗り長崎空港へ向かう。空港でしばし時間を過ごした後遅い時間の飛行機で東京へ戻る。飛行機は予定より少し早く東京に到着。妻の隣のおじさんが鼻炎でも患っているのか仕切りに鼻を啜っていて耳障りであった。帰路、妻はだいぶくたびれていてずっと眠そうにしていた。土曜の深夜で電車が混み合っていそうだったこともあり、ターミナル駅からタクシーに乗って家路につく。交通費は5倍になってしまったが妻の安寧を考えれば妥当なコストであったろうと思う。時間と空間は買えるなら買った方が良い。

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