目標管理と運用は二つで一つ

nikaera
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公開:2025/6/14

今期、初めて組織の縦横が揃った形で目標設定ができた。かつプロジェクト単位で全体の動きも自動的に目標達成に向かう状態になっていた。だが目標達成の進捗・成否については、誰も気にしていないように見えた。

現在は状況を鑑みて目標を、目的も含め見直す動きが発生している。なぜこのような事態が起きていたのか、考えてみたので雑多に書いてみる。


明確な目的はチームの指針であり、価値の拠り所になる。でも目的が完璧でも、それだけで機能することはない。目標達成に近づいている実感を得られる "運用" が無ければ、美術館に飾られている絵と同じである。

目標は抽象であり、運用こそが具象である。例えメンバーに目標を意識付けても、自己効力感がなければ行動も伴わないだろう。ただの文字列として目的や目標を覚えても、腹落ちしなければ意味はない。

それらの問題は、主体的な目標達成に向けた行動が賞賛される文化づくりや、自己組織化を促す権限設計など行わない限り解決が難しいだろう。


目的や目標の決めは、ただのスタートラインにすぎず、フィードバックループや振り返り等もなければ、組織の健康状態が誰も把握できず、知らずのうちに自分たちの置かれている状況も把握出来なくなってしまう。

運用が目的に接続していない状態で、目標管理を構成する重要な要素として、運用が認識できる仕組みを組織に組み込むにはどうすれば良いか。


目的や目標を決める際に、達成に向けた運用も併せて設計することが肝なのかもしれない。例えば、大局的なロードマップがある場合、紐づくプロジェクトはボトムアップで議論を重ねて検討を推進するなどである。

目的や目標の決めから、チーム全体を巻き込みつつワークショップのような形で議論を行う。ハレの機会として非日常を演出して、日常では築けないレベルの相互理解を醸成する話題 (理想とか) を語り合う。

組織効力感がぶち上がる中で、目的や目標に関する議論がされると、自然創発的に目標達成に向けた議論や運用も各所で行われる事もあるかも。


目的を語るとは、運用を語ることであり、理想と現実をつなぐ視点が必要なのだろう。そして目標管理は最早アートと呼べそうなほど高度な気がしてきたので、その観点で運用に取り組めるとテンション上がりそう (小並

蛇足: 次こそは良い感じに最強の目標を、と意気込んで↓を読んで取り組んでたはずなのに、やはり実践の中で研鑽と学びを積んでいくしかない

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