去年の3月あたりから先日まで作品集を作っていた。
裏で作っていたものだからまだここにもどこにも載せていないけど、そのうちぽつぽつ公開するかもしれないし、しないかもしれない。ただ「どこに載せようかな」というのを少し前から考えてはいて、ちょうどよさそうな場所を探していたらここにたどり着いた。
文章も画像も置けてひっそりとしている感じ、そういうところがよかった。あとフォント含めてやわらかい雰囲気なので肩肘張らずに書けそうな気がする。こうして書き出すことでようやくわかってくる自分の思考とか、言葉で言い表しにくい心の微妙なゆれや感情、記憶からこぼれ落ちてしまうものたち。そうしたものをただただ自分の外に置いて残しておきたい欲求と、自分の作品やかいたものがいつかどこかの誰かに届いたら嬉しいという気持ち、その2つを満たすための場所になるといいなと思ってます。今のところはね。
作品集について少し
文芸作品(短歌、詩、散文)とイラストを収録している。この作品集について言語化する機会が制作段階から数えたら5回ぐらいあって、これも含めるなら6回なんだけど、回を重ねるごとに言いたいことが出てきてそれが初めての感覚だった。はじめのうちはコンセプトを練りながらだったので「言いたいこと」は方向性を絞ったり形を整えたりするためのものだったのが、段々と手で触って、掴んでをしていたものの正体が時間をかけて向き合うことで明らかになってくるようなかんじになった。作ることのおもしろさをまたひとつ発見できた一方で、あの時に「言いたいこと」がわかっていて、その上ちゃんと落ち着いて話せていたら…という心残りが少しながらにある。作品集の内容自体はこだわるところはこだわったのでそういう点でのやり残しはない。製本に対する憧れと興味が尽きないので、物としての形なら無いとはいえないが。
作品集に対して、作ったものに対して興味を示してくれる人がいて嬉しかった。
この作品集でもこの作品集以外でもそれは同じで、見てくれてありがとうの気持ちはとどまることを知らない。それを前面にいつもイラスト描いたり文章書いたりしてるわけじゃないけど、「作品」ってなったらやっぱり受け取る人がいてそこではじめて成立するもののように思えた。近くに創作仲間がいるっていいですね。似たような熱を、好きという気持ちをもった人が集う場所、そんなちょうどいい距離感のちょうどいい場所を見つけられたのは幸せなことかもしれない。思い返してみたら、ここで感じるちょうどよさに重なるところが少しある気がする。