セリーヌ・シアマ監督の『トムボーイ』を観た。
ミカエルを名乗ったその子が、母親からロールと呼ばれてお風呂からあがる(視聴者にからだを見せる)姿、男の子たちといっしょに立ちションできなくて漏らしてじぶんでズボンを洗ってる姿、そのほかいろんなその子の姿に苦しくなった。いまはもうおとなになったからお母さんの対応もひどいとは思わない。いい映画だと思う。
胸がふくらむまえ、学校で男の子とおなじように上を脱いでいたら怒られてぜんぜん納得できなかったことを思い出した。男の子よりも女の子とキスしたかった。
10歳のときのじぶんがどんなからだだったか覚えてる? わたしはもう忘れてしまった。身長はそのころからいまとあんまり変わらないくらいあったと思うけどまったくちがう体型になってしまった。
生理が来るまえのじぶんのからだのことをまだ性がない状態だと思ってるんだけど、ほかのひとたちはどういう感覚なんだろう。そのまえからじぶんのからだのことを女/男だと思ってた? ひとが第二次性徴とどうやって向き合ってきたのか知りたい。
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彼岸潮 生きる時間が長引けば長引くほどに生きたくなった