ごまだれちゃん。
それは、私の近所(歩いて30歩程)の一軒家に住む猫ちゃんズのひとり。黒いからごまだれちゃんと勝手に名付けた。
寒くなり雪も降り、恵方巻を食べ桜は咲き、そして6月になりごまだれちゃんの観測回数が増えてきたこの頃。
3日前程、ごまだれちゃんがお家の塀に座って、相変わらず置物のように街並みを眺めていたところにやってきた帰宅中の私。
私にはルールがある。
お家の敷地内にいる時には声を掛けない。手は振る。あと顔はニヤける。
道路に出ている時に、そして塀という敷地と公道の境目にいる時は、声をかける。
こんにちはー、とか。あらー!とか。
というわけでまずは人間たるもの挨拶から。
※坂道なので私は自転車を押しています
『こんにちはー』
(じーっとこちらを見る🐈⬛)
(スッと手を差し出してみる)
(クンクン、クンクン、クンクン🐈⬛)
(避けられなくてホッとする)
『ニャア~🐈⬛ニャア~🐈⬛』
(あらぁかわいい)
(ペロペロ🐈⬛ペロペロ🐈⬛)
(ギャァ!!!!手ェ舐められた!!!!これは!!!!比較的好意的友好的!!!!)
『ニャア~🐈⬛』
『よしよし(頭をナデナデ)』
『ニャア~🐈⬛ニャア~🐈⬛』
(かっ、かわいいッ!!!!!!だがしかし!!!!!!こんなひとんちの猫と戯れている所を家族に見られでもしたら私はこの町内から追放されるかもしれないから)
『バイバイ👋』
帰宅後即ビオレで手を洗いながら、ごまだれちゃんとの触れ合いニャンニャンを思い出してほっこりする私であった。
そして、今日。
軽い気持ちでごまだれちゃん宅の前をまたしても通ろうと曲がり角を曲がったところ、人影が。
そう、ごまだれちゃん宅のご主人だ。
そして、ごまだれちゃん本人と、きなこちゃんも道路にお出かけしているではないか。
私は心に決めた。ここは、家路を急ぐただの通行人A子として振る舞おう。さも猫ちゃんズと会うのは初めてですみたいな顔しよう。
自転車を押して早足で坂を上がろとしたその時、ごまだれちゃんがこちらに駆け寄ってきたのである。
私『あらぁ~♡』
ご主人『こらこら』
私(可愛いですねぇ♡という意味の笑みで会釈)
ご主人(感じの良い会釈)
私(知らないフリ知らないフリ知らないフリ)
🐈⬛(トトトトトトトトトト)
私(来ちゃダメェエエエエエエ!!!!!!)
ご主人『モンちゃん、こっちおいで』
後ろ髪引かれる思いで反芻する。
モンちゃんだかマンちゃんだか、メンちゃんだか、そんな響きで呼ばれていたごまだれちゃん。
これが、NTR。
――Nya To Rare――