たまにいわれること。
2人の小さい子供がおり、「2人も子供がいながらよく起業してますね/経営してますね」と言われることがある。それ自体を凄いことだとか、偉いことだとか、そうしたことは一切思わないし会社経営も家族との時間も自分で選択していることなので、好んでやっている。このドキュメントを誰かにみせる予定があるわけでもないけど、いつも同じような話をしている気もするので自分の整理として記載してみる。
そもそも
仕事のスイッチを切りづらく、ダラダラと画面をみたり思考を継続することが多かった。それ自体をネガティブには捉えていなかったが、頭痛に悩まされることも多く少し切り替えのスイッチがあると良いとは以前から思っていた。
子供と過ごす時間は自分の中でこのスイッチになった。これは嬉しい誤算だったのだけど、夕方から夜子供が寝るまでの間は頭から体の方にスイッチが切り替わり、子供が寝静まったあとに再度頭のスイッチを入れ直す(仕事に戻る)ことはリズムとして非常に効果的/効率的だった。
だから、そもそも子育てと仕事は2つのものではなく1つの生活ルーティンとして整理されていて、それぞれ補完関係になっている。苦ではないし、快の方が大きい。当然、仕事したいときに邪魔されたりもあるけどリカバリー可能なことが多い。
具体的には時間捻出の努力/仕組みが必要
といっても子育てや家事だって膨大なタスクに溢れているし、漫然とやっていると時間はすぐになくなる。起業当初にこのあたりのhow toを少し構築しておきたくて色々とリサーチをしていたところ以下の記事に出会った。この記事には非常に勇気づけられた。
突き詰めれば当たり前の話ではあるが、自分で時間をつくる努力を極限までしているか?であったり、仕事と家庭をandでとれる仕組み(上記筆者の場合、出張先に子供を連れて行く、など)を最善で思考しきれているか?ということでしかないと思う。いずれかを言い訳にもう一方の達成ができないのは、甘えというか自身の時間に対する厳しさの水準が低いということでしかないと考える。仕事も家庭も、自分でそうした人生を選んで好きでやっているのだから、そのくらいの自己管理はして然るべきだと思うし言い訳なく徹底すれば大抵のことはクリアできることのように思う。
一点子供に謝罪すべき点として、一緒に遊んだり散歩してるとき結構な頻度で明後日の方向を向いている時がある。仕事のことを考えていたり、頭の中でドキュメント構造を考えていたりする。気づいたことがあればタスクリストに追加していたりする。多分、それも子供達にバレてる。ごめんなさい。
チームメンバーには同様のスタンスを望むのか
結論、望まない。ある程度ハードワーカーな自覚はあるし同一水準を他者には希望しない。個々人の仕事への向き合い、仕事と家庭のバランスは百人十色だろう。ただ、なるべくスタンス/水準が近しい人といた方が相互に幸福だろうとは思う。
また、子供がいることや家庭を大切にしたいということ自体を逆手にとって(←というか、そうしたことを周囲に対して誇張して)自身の仕事の品質や達成目標を下げてもよしとする / 優れたアウトプットのための努力をしない / 他メンバーへの影響度を考慮しない、ような方はリスペクトできないし一緒に働きたいと思わない。高い倫理観/責任感をもち、言い訳なく双方にコミットする方と働きたいと感じる。一般的に流布する「ワークライフバランス」というものも、悪用される側面が割と多いとも思っている。
スタートアップに関わらず、何か新しい価値を作り世の中に問いかけるようなことをリスクをとって(他人のお金を借りることも含む)実行するのであれば家庭がどうであれステークホルダーに胸を張れるレベルのコミットはすべきだと考える。このコミットレベルも、組織や個々人によって異なることは理解している。だからこそ、自分はこの水準や厳しさのレベル感が近しいメンバーで戦った方が幸福だろうと思う。正解はない。
(派生)子供に対しての姿
将来子供がハードな局面に出会った時、苦しい時、自分は一番の理解者であり応援団でありたいと感じる。このとき、
「父ちゃんはaaaだった」と、類似境遇を過去の体験から話すのか
「父ちゃんも今bbbだ。(一緒に頑張ろう)」と現在の体験から話すのか
どっちでもいいし両方でもいいのだけど、できるだけ後者に比重を寄せ続ける親でありたいなと感じている。同じ時間軸で、背中を見せる父親でありたいと感じる。君も大変なのはわかる、でも父ちゃんも結構大変だし、一緒に頑張ろうぜと言い続けたい。生きている限り父親であることと起業家/経営者であることは並走させていたいなという気持ちがある。それが、一番彼/彼女を勇気づけ鼓舞するのではないかと思っている。(そうだといいんだけど。)