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旅行中行った館たち

のき
·
公開:2026/11/1

どれもマジで良かった!!!

ビショップ博物館

カメハメハ大王のひ孫にあたるバーニス王女の夫ビショップ氏が設立したビショップ財団が運営している博物館。財団は王家の土地の管理や現地民のための学校なども運営してる。すごいノブレスオブリージュの塊。

空港ついてすぐに、後述のシャングリラ含めて5時間ここにいた。我ながら元気。最初に30分くらいの日本語のツアーガイドをお願いして、あとは自分たちで回ったけどほんと見切れない。

ハワイの伝統的な暮らしや神話から始まって、王家の歴史~近代史はもちろん、近代に入植してきた日本をはじめとする世界各地の人の文化の融合とか、周辺のポリネシア諸国との共通点や違いとか。植民地主義によって生活を追われた現地住民の激減と非現地民の人数の爆発的増加とかショックな解説も結構ある。

自然科学とかも建物を分けてまるっと展示してあってめちゃめちゃボリューミーで、さらーっと見ただけでもう夕方になっちゃったので切り上げて出てきた。

英語読むスピード早ければもっとたくさん知れたのに。もったいない。

シャングリ・ラ邸

アメリカン・タバコ・カンパニーの創始者ジェームズ・ブキャナン・デュークの莫大な遺産を引き継いで億万長者になったドリス・デュークが建てた夢の宮殿。

実はこっちがメインだった。ここに行くにはツアー参加が必須で、土曜日はビショップ博物館出発だったので。結果として歴史が本当に勉強になったのでホノルル美術館より良かったと思う。やはり旅先では博物館に行くに限りますね。

彼女が成人した時に莫大な遺産を自分で使えるようになって、まず世界旅行に行ったそう。それがどれだけのものかは詳しく聞かなかったけど、ちょっと信じられない規模だと思う。とにかく、それでイスラム文化のすばらしさに出会って、ハワイという素敵な南の島を知った彼女はここに夏の離宮を建てたそうです。

もうびっくりするほどの美しさだった!!!

イスラム文化の重厚感と、回廊建築ならではの光の美しさと、外庭からビーチを眺める開放感が一気に味わえるの目が回る感じ。

使ってるタイルから螺鈿の棚から全て現地生産か取寄せ、たぶん職人も呼んでものすごい労力かけて作ったんだろうな。そういうのを全部すぐ近くで観て触れるという価値がすごかった。全部の椅子座れるし寝っ転がれる。天井の装飾がすごいんだまた。

ここも例によって日本語ガイドさんがいて、全部詳しく聞けたのでハワイってほんとらくちんです。英語のガイドさんすごい早口で切れ目なくしゃべるから全然聞き取れなかったけどそれだけ専門性高い話してたんだと思う。

デューク氏は宗教や文化にすごくリスペクトされていて、現地のムスリムの方もお祈りに来られるそうです。ツアーにもムスリムのご家族と思しき一団がいてとても熱心に話聞いてた。

このリビングとか絶対今住んでる家全部より広かったもんね…帰って再確認しちゃったよ。庶民が富豪の金のかけ方の一端を楽しめて良かったです。原初の美術館の在り方そのものだ。彼女も自分の財産を全部寄付してデューク財団がこういうものを管理しているそう。ノブレスオブリージュ。

パールハーバー・ヒストリック・サイツ

公園自体は無料で入れて、そのあと陸海空軍色んな施設に行ける。今回はアリゾナ記念館とミズーリ記念館の2か所に行った。

アリゾナ記念館

真珠湾攻撃で沈んだ8隻のひとつ、戦艦アリゾナの上にそのまま建てられている。最近まで沈んだ遺体の引き揚げ作業がされて一人ずつ埋葬され、生還してそのあと天寿をまっとうした後もここに埋葬されること選んだ人の名前も刻まれていた。

"真珠湾攻撃で亡くなったひとりひとりが誰かの父であり、夫であり、息子だったのです"ってアナウンスがあったんだけど、そうアナウンスしてるのももちろん海軍の方だし米軍は志願制だし、女性兵士もいらっしゃってなかなか複雑な気持ちになった。

ちょうど旅行のおともに『同志少女よ、敵を撃て』(逢坂冬真)を読んでたのもあって色々考えてしまった。女性兵士は男女平等と先進性の象徴か?と作中にもあったけど、今この時代で軍に志願する女性は何を思っているのかすごく聞きたくなった。こないだ見たニュースではロシアのドローン部隊にいるついこないだまで工学部の学生さんだったという女性の方がインタビュー受けてたけど、その方は「これが仕事なので」って言ってたな。

説明聴きながら泣いてる妹に、「悲しい過去から学んで未来のために行動したいよね。ここに追悼にきた何百万人全員が戦争に反対だって行動してたら中東派兵はなかったかもしれないのに」って話せたので、それが何かの力になれたらいいなと思う。

ところで今は米国籍の妹だけど、なんと二重国籍の間は選挙権ないそうです。知らんかった…。「日本の選挙ももう関係ないし、なんだか中途半端だよ」って言われた。せめて選挙権ある方は頑張ってくれって言ってきたけどなんだかなぁ…。

ミズーリ記念館

1944~92年まで現役、硫黄島や沖縄戦で使われて降伏文書調印式の会場になって、朝鮮戦争や湾岸戦争までばりばり使われてたやつ。

これまた多言語のツアーガイドさんがいてめちゃくちゃ手厚い。日本人向けには沖縄戦で神風特攻隊が当たってその戦死者を水葬した話と、降伏文書調印式がどんなだったかという話がメインだったかな。

朝鮮戦争のコーナーは韓国語のパネルもあったから、それぞれの国に向けて詳しく知りたいエピソード出し分けてるぽい?

あとは、船の中がどういう生活だったのかをいっぱい展示してあって、廊下の机がチェスボードになってたのと図書館があったのが好き。あと食堂とかパン工場とか部屋によって微妙に香りがつけてあるのが凝ってた。砲台のなかはいまだにものすごく機械油くさかった。

保存協会会長さんが日米の友好親善に寄与して旭日中綬章を受章しました、とか呉の高校からのメッセージとかも飾られて、全体的に優しい印象ではあるんだけど…いやついこないだまで現役だったんじゃんってどうしても思ってしまう。

ところで、翌日参加したルアウで同じテーブルになったおじさんはアイオワ州から来た退役軍人の方で、なんと最初の配属先がミズーリだったそうな。もうびっくりしてなんと言ったら良いか分からなくて(英語力も無くて)、そのあとも無難な会話で終わってしまった……。一度でも軍籍にあった人は国から色々援助がつくらしいのよ、それだけ国防のために立派なことをしたんだって。そうやって必死に働いた人たちが懐かしむために訪れるためのものでもあるんだろうね。

平和のための戦争記念館て絶対に必要なものだと思うし、過去の事実をすべての人たちがちゃんと知るべきだと思うけど、彼らは今まさに軍事行動で罪のない一般市民が亡くなっていることをどう思ってるんだろう。我々みたいに武力放棄してる方が少数派なのはそうなんだけど…兵役のある韓国のひととか、どういう気持ちであの展示みてたんだろう。

当日は珍しく天気悪くて雨になる前に朝一番にパールハーバー行ったけど、いろんな言語を話すたくさんの人が来て展示を熱心に見てたし、艦上のほぼすべての展示に英・中・日・韓のパネルついてたしで手厚かった。あそこにいる全員が平和を願っていると信じてる。

1945年の休戦協定が永遠のものになりますように。