振り返りという言葉から,妙に嫌な「オトナ感」を受けてしまう。
この記事のタイトルは,本当は「反省」と書きたかった。「反省」は本来,過去の自分の言動についての善し悪しをかえりみるという,中立的なニュアンスの言葉だ。しかし現代で「反省」と言えば,悪いことがあったという前提のもとで,自分の行動の間違いとその原因・対策を探るというニュアンスを持ってしまう。それで,ニュートラルな意味を表したいここでは使うことができなかった。
「振り返り」が特によく使われる職場のひとつが教育機関だろう。自分も時おり目にする。「振り返り」は間違いなく中立的な言葉だし,和語である点も柔らかくてよい。よいのだが……僕はこの言葉に「頑張って中立的にしている感」を感じとってしまう。もっとも,この言葉そのものに罪はないかもしれない。ただ教育機関等において,もっぱらある種の胡散臭さを伴って使われることが多い単語であるという,使用者(たち)の問題という可能性がなくはない。実際にはそんなに良いものではないのに,ムキになって中立的ないし良い印象の言葉を探し出してきて使っているという気がしてしまうのである。なお,近年とみに同様の胡散臭さを伴うようになった言葉に「メリハリをつける」がある。
閑話休題。本題に入る前に余談を長々と書いてしまったので本題に入るべくこのように新しい段落を始めたのだが,正しかっただろうか。よく指摘されていることだが,まず,無駄話を始めるときに「閑話休題」という言葉を使うのは誤用である。本来は「余談はさておき,本題に戻りますが,」と話を本筋に戻すときに使う。では,まだ一度も本題を話していないのに無駄話をはじめてしまった場合,それをやめて本題に入るときに「閑話休題」と言っていいのかというと,それはあまり当たり前の話ではないように思う。この4字だけ見れば問題ない気がするが,「閑話休題、言帰正伝」から引かれていることを考えると微妙なところだ。まさか本題に一度も入らずに余談ばかり長々と書くような人がいるなんて想定されていないのかもしれない。
本題に入ります。とくしまマラソン2026,完走しました!
去年は廃止されていた完走メダルが今年は復活し,フルマラソンの完走メダルのコレクションも3つになった。嬉しくて,大会の数日後,メダルたちを入れるちょうどいい箱を買ってきて収めた。

タイムの方は 5:47:07 で,残念ながら自己ベスト更新とはならなかった。今回はこの上なく走りやすい気候で,実力よりはだいぶ良いタイムを出しうる大会だったと思う。そんな中で自己ベストを出せなかったのは心残りではあるが,トレーニング不足であることは分かっていたので不本意というほどではない。また,完走できたということ自体は嬉しいことだった。
今後の大会に向けて,今回のランをここに「振り返って」おきたい。
まず,良いサプリメントとの出会いがあった。マラソンの数週間前,ランニングシューズを新調すべくスポーツ用品店に行ったとき,店員さんに「当日飲むジェルってもう準備してます?」と聞かれたのだ。「いえ,普通のやつをいくつか持っていこうかなという程度です」という僕に彼はあるサプリを勧めてくれた。「これね,30km 過ぎて一番きつくなるあたりで飲んでごらん,もう疲れがパァァッと消えて,そこからまたススーッと走り出せるんだ……。」怪しすぎる。サイズは 20ml とかなり小さい一方,値段はジェルとしてはかなりの高価格である 615 円。しかし好奇心には勝てず,本番用に 1 つだけ買ってきたのだった。
結果,このサプリメントが本当に良かった。足を引きずりそうになっていた 30km 付近で飲んだところ,本当に「疲れがパァァッと消えて,そこからまたススーッと走り出せ」たのだ。効果の大きさ,即効性ともに申し分ない。成分を見ると,スズメバチエキス末という正直効能がよく分からないものも入っているが,コエンザイムQ10などで真っ当に疲労回復やエネルギー産生を促してくれていることは分かる。さらにカフェインがそこそこ入っており,「疲れているという事実を忘れさせてくれる」効果も見逃せない。これは今後のフルマラソンにも必ず持っていこうと思う。そんな素晴らしいサプリメントがこちら!画面をご覧の皆様,この機会にぜひお1ついかがですか?(※アフィリエイトではありません。)
ただし,あまりに効果が強いのでマラソン1回で何パックも飲むのには不安がある。30km 時点の1回だけにして,ほかは 10km おきに普通のジェルを飲むのがよさそうだ。(この 10km おきというのも同じ店員さんから聞いた。)
次にペース配分について。今回は,自己ベストだった前回(11月の福知山マラソン)よりも,出だしから意識的にゆっくり走っていた。というのは,福知山マラソンでは 30km を少し過ぎたあたりから急失速してしまったのだ。(上述のサプリにまだ出会っていなかったというのもあるが。)素人のフルマラソンは 30km からが本番だとよく言われる。30km 時点までは「こんなに楽に走っていていいのか」と不安になるくらいゆっくり走るつもりでいてちょうどいいということで,この考え方は知っていた。しかし前回はその不安に打ち勝てず少し速めに走った結果,終盤の大失速を招いてしまった。
その反省を活かした今回だが,少し歩いてしまうところはあったものの,あまり失速せずにゴールにたどり着くことができた。終盤では,多くの人が歩いている中,ゆっくりであっても走りながら追い越すことができた。「ここまで来てまだ走れるのがすごいよね」と話す沿道の人の声が聞こえてきて本当に嬉しかった。最後の数十メートルは少しだけラストスパートで速度を上げることもできた。大きな進歩だ。完走タイムでは自己ベストを更新できなくても,この成長があったから満足しているということもある。あとは,楽に走れる速度を,日ごろのトレーニングで上げていくのが正攻法となる。
最後に,脚へのダメージについて。トレーニング不足もあって,実は脚は早い段階ですこし痛くなり始めていた。最初に両もも,正確には両脚のつけ根あたりに違和感を覚える。上半身の重量を支える関節が悲鳴を上げている感じがする。これは普段のランを通じて筋肉を鍛えると同時に,単純に痩せなければいけないということだろうと思う。息はまったく上がっていないのに脚のつけ根が痛い,というのは残念なことだ。お酒を減らさなければ……。身体の負担が減るだけでなく,計算上は,5kg 痩せるとそれだけで 15 分くらいタイムが縮まるはずなのだ。
しかし,最も重大だったのは,両足の親指の爪の下が内出血したことである。これ自体はもうほぼ毎回なっているのだが,痛みが出ることはなかったので特に対策を講じずにいた。しかし今回は,走っている途中,足を地面に下ろすたびに靴に当たって痛むようになり,救護班にテーピングをお願いすることとなってしまった。靴のサイズ,靴の履き方,靴下の滑りやすさ,ランニングフォームなど複合的な要因で起きる,フルマラソンの市民ランナーによくある症状のようだ。次回までにしっかり対策を考え直したい。
タイトルは「反省」でも良かったようだ。