チェーン店のピアニスト

nom
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ツヤ感がありカバー力の高いファンデーションが欲しかったので、イオンを訪れた。

TIRTIRのクッションファンデと、ついでにミストを購入し、ついでにと猫を愛でにいった。

私の手の上で眠る猫の写真。

5時間くらい滞在し、本屋で「カラオケ行こ!」と気になった本を一冊手に取った。

「カラオケ行こ!」は映画の完成度が高く、すばらしい邦画だと感動したので原作を購入した。無駄がなく、内容や表現を盛り過ぎないところが好きだった。

白飯と納豆しか食べていないことに気付き、サイゼリアへ。

チェーン店で軽く済まそう……という気持ちで入ったのだが、店内のデザインと店員の対応が美しくて驚いた。店内は落ち着いたピアノ中心のジャズが流れていた。

買った本を読みながら待ち、カルボナーラ風グラタンを食べた。

ジャズが終わり、カノンの「別れの歌」(題名があっていないかもしれません)が始まる。古い知人が聴き込んでいた曲だ。「ビボう六」も古い知人を思い出して手に取った本だった。最近は思い出しても頭を抱えることは少なくなった。しかし少し、泣きたくなる。

アンケートを書き、店を出ようと立ち上がると、そこにピアニストがいた。ピアノがあったのは気付いていたが、いつの間に。さきほどのカノンは彼が弾いていたのか。

彼の演奏をもう少し聴いていたいと後ろ髪引かれながら、会計を済ます。スタッフの方に演奏の感想を伝えると、平日のディナーにしかピアニストは居らず、平日でもいるかどうかは分からないとのことだった。

とてもラッキーだったのですね、と言うと彼女はにこりとまたお越しくださいと笑ってくれた。

これから映画を観に行く。終わる頃には終電は過ぎているので、歩いて帰ろうと思う。

@nom
憧憬のぽかぽか山