タイトルにはそれらしい事を書いたが、要するにただの愚痴である。
というのも、これは「配信者の配信で初見プレイを観ていた」時の話であり、自分はそのゲームをプレイした事がなく、買う気もなかったためだ。また、配信者自身の見解や感想の代弁をしたいわけでもない。
ただ私がこう感じた、そういう話をしたい。
2023年12月、「8番出口」というゲームが配信で人気になっている。これからそのゲームの核となる部分への言及を含む文章を書くので、そんなつもりがない人がもしこの文章を見たらここで読むのをやめてほしい。
それでは書いていこうと思う。といっても、長々と書く事でもないのでまず何があったのかを書くと、配信の冒頭でこういうコメントがあった。
「これは間違い探しをするゲームです」
8番出口というゲームの内容を簡単に説明すると「どこかの駅の通路にいる主人公が、8番出口を探している。」ただそれだけのゲームだ。少なくとも、このゲームの初見を楽しみにしていた私にとってはそうだった。
配信者の方がどう感じたのかはわからないが、私はこのコメントを見た瞬間に気持ちが萎えてしまった。「このゲームは間違い探しをするゲームで、それ以上の事は起きないのだろう」という事を察してしまったためだ。
断っておくと、私はこのゲームの配信を結局最後まで見たし、結果として「間違い探しをするゲーム」だった事は否定しない。ただ、このゲームの正しい(というのは語弊がありそうだが)楽しみ方は
1.8番出口を探して進む
2.途中で、0番に戻っている事に気づく
3.原因を考えたり、掲示物や施設に目を向ける
4.「異変を感じたら~」のくだりを見つける
5.異変があるのに進んだり、異変がないのに戻ったりしたら最初に戻る事に「気づく」
6.間違い探しを始める
だろうと思うのだ。それを、冒頭に見てしまった「このゲームは間違い探しをするゲーム」というコメント一つでいきなり6から始める事になってしまった。実際、配信者の方もそうだった。先に進んで戻ってしまって「あれ!?」となる事もなく、最初の景色を入念におぼえることから始める事になった。
これは私個人の感想として、完全にゲームをぶち壊すネタバレだったと思う。結果として間違い探しをする事になろうとも、1~5の段階を踏んでいなければこのゲームはただの「立体的な間違い探し」というゲームに成り下がってしまった。
先に進む不安感や、いつか何かが起こるかもしれないという緊張感も何もない。間違えたら戻るだけ、間違えずに進んだらゴールになる、そういう「最終的に行きつく結論」のようなものでいきなり殴られたような気分だった。正直に言えば、間違い探し自体は別に特筆点のない平凡なもの(むしろ難易度は低いくらい)であり、このゲームの肝は
・なぜループしているのかわからずに探索する
・理解した後も、何が起きているのかを想像しながら進む
・自分がやってる事が本当に正しいのか?これでいいのか?と自問する
というような事が楽しいのであって、間違い探しはそのエッセンス程度のものなのだろうと思った。それを「間違い探しゲーム」とバラす事でぶち壊したのだ。
きっとこの8番出口というゲームはとても面白いゲームだったのだろう。だが、そういういきさつがあり私は全く楽しむ事ができなかった。配信者の方は心の底から楽しむ事が出来ていただろうか。そうであればよいと願うばかりである。
冒頭でも記したが、それが嫌なら自分で買って遊べばいいのだ。それはそう。そして私はそもそも買う意思もなかったし、文句を言うのは筋違いというのもわかる。文句を言っていいのは配信者の方だけだ。
では何が言いたいのかといえば、恐らく本人はネタバレとも思っていないだろうネタバレが私の楽しみをぶち壊した。
ただただそういう話を書きたかった。