行きつけの喫茶店に行った。
その喫茶店には本の販売コーナーが併設されていて、そこに「鬱の本」があった。たくさんの人たちが書いた鬱についての文をまとめた本。50音順に筆者が並べられていて、その中でも「と」の部分が友川カズキ、友部正人、豊田道倫と続いていたので、自分の知ってるシンガーソングライターが並べられたCDコーナーのようにも感じてしまった。
友川さんは西村賢太さんの思い出、友部さんは大きな空と恋の切符という素敵な言葉を使って、豊田さんは安倍晋三の本を引き合いに出して。そのほかにも、姫乃たまさんの寄稿文が面白かったな。アイドルをやっていて、太ってしまうことへの後ろめたさから、パンを隠れて食べるようになってしまったというもの。
でも、友部正人さんの文章が一番良かったな。鬱の本というとどうしても内容が内へ、内へとなってしまうものだけれど、友部さんは大きな空というモチーフがあることですごく開放的な文章だった。よく読むと他の人と同じように内側へ意識が向かっていることがわかるんだけど、それでも大きな空の下で読んでいるような心地よさは変わらなかった。
あとは作業を行った。