彼とのあんなこと・そんなことを聞きたいと言ってくれる稀有な人がいたので、その言葉に甘えて音声チャンネルに参加した。
大事なものを、いつまでも自分の中に大事に持っておく癖がある。誰かに明け渡して自分と同じくらい大事に扱ってくれるかが不安なのかもしれない。でも特に理由もなく、なんとなく自分だけのものにしておきたいという独占欲もある気がする。あと単に恥ずかしがりなのもある。あと、慎重で疑り深い性格が発動して「この幸せが突然終わるやもしれん」といつも心づもりをしており、惚気ける余裕がないのもある。まあとにかく今回は話すチャンスをもらえてありがたかった。
音声チャンネルでは、彼との出会いから今までを事細かに(稀有な人はいい角度の質問をくれるのだ)懐かしみながら話させてもらった。彼との出会いはわたしにとって奇跡としか言いようがない。幸せな日々が今も続き、そして将来も続ける約束をしているなんて、こんな満たされることがあっていいのかといつも噛み締めている。噛み締め続けて歯がすり減りそう。
ただ、惚気けられたかどうかについては不完全燃焼感が残った。あんなこともこんなことも惚気られたはずなのに、これはちょっと言わないでおこうと思い留まった。なんだかただのケチに思えてきた。惚気すらみんなにやすやすと渡したくないのだ。おのれのドケチ精神にほとほと嫌気が差す。あーあ。
でも、これからはちょこちょこと、彼との日々をしずかに置いていこうと思う。これがわたしのリアルな暮らしであることは間違いないので。