わたしが小学生だったか,母が「おじいちゃんなんて早く死んじゃえばいいのに」とつぶやくように言ったことがある
おじいちゃんとは母の実父で,わたしたちから見ておじいちゃんだったので母もそう呼んでいたわけだけど.
わたしたちは同居しており,おじいちゃんは性格上厄介なところがあってしばしば母と言い合いになっていたから,その日も言い合いの末の発言だったのだと思う
実の父のことを死んじゃえなんて言うんだ!とショックを受けつつ,
一方で母がそう言ってしまいたくなるくらい嫌な気持ちにさせられていたことを子どもながらに知っていたから,そんなこと言っちゃだめだよとは言えなかった.
その日帰宅した父に「お母さんがこんなこと言ってたんだよ」って告げ口したらどえらい怒っていた
父は普段優しいが,人を「お前」と呼ぶことと,軽率な死にまつわる発言(「一生のお願い!」とか「命かけられる!」とか子どもがよく言うやつ)をするといつも厳しく怒られた.
父は真人間だなと思う.