たまには顔面力(がんめんぢから)上げたろうと思って普段まったくやらんリップグロスを買って使ったら唇ヒリヒリがするタイプ(唐辛子の成分が入ってるとか何とか)の奴で、慣れるまでずっと自分がたらこ唇になったような気分で朝からずっとソワソワしてしまった。しかも飲み物飲んだら喉までヒリヒリするし、風強い日だったから唇に髪の毛べたべたひっつくし、肝心の顔面力(がんめんぢから)も大して上がらなかったので何もかもダメ。完全敗北。
今年、というか今年度に入ってから、人並みにオシャレとか美容に気を遣うようにしよう!と思いたったのだが、やはりああいうものは基礎教養のない輩にはハードルが高いものなのだと思い知らされる。私は普段ネイルもまったくしないのだが、職場の同僚に「ネイルしてみよっかなー」と軽い気持ちで相談したら、爪の甘皮の育て方がどうとか想像の斜め上のテクニックの話をされたので愕然とした。自分の無知さに。
こんくらい無為な文章を書き散らす場に使ってもいいのかもな、と思い始めている。しずかなインターネット。文字数制限のゆるいTwitter(現・X)くらいの感覚でいこうかな。
私は二階堂奥歯の『八本脚の蝶』や伊藤計劃の『第弐位相』から魅力的な文章というものを知ったので、あれくらいゆるい文章を書くことが理想なのだけど、文章を書いているといつも不安になって「構成しっかりしないと…」だの「ここ論理的におかしくね?」だの考えてしまう。もっと口語的で、自分の頭の中にのたくっているままの文章がアウトプットできたらいいんだけどな。
気になってた大田ステファニー歓人の『みどりいせき』を買った。冒頭ちょろっとだけ読んだだけでもバイブスの良さを感じる。というより、自動筆記的な文体によって純粋に抽出された「バイブスなるもの」の結晶がこの小説なのかもしれない。何言ってんだ?読むのが楽しみ。一文書くだけでも考えすぎてしまう私にはちょうどよい処方箋かもしれない。