なれそめ/愛してるよツイッター、あんたのことなんて大嫌い

npc
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公開:2023/11/16

現在おつきあいしているひととのなれそめを詳細に書いておきたいと思うので、書きます。出会ったのは約四年前、インターネット生まれインターネット育ちの私たちはとある作品のオフ会で初めて顔を合わせた。その場には他のフォロワーさんもいたのだけれど、途中で帰ってしまったので午後はふたりで浅草を歩くことになった。出会うきっかけになった作品とはまた別のものだったけれど、偶然お互い知っていたので聖地巡礼をすることになったのだ。梅雨真っ盛りで、私のロングスカートがびしゃびしゃになって色が変わってしまったのをよく覚えている。スニーカーも水浸しになった。それでもとっても楽しくて、終始笑顔だった。それからというものコロナに突入するまで約二ヶ月に一度くらいのペースで会っていた。共通のフォロワーさんの中で東京に住んでいるのが私たちぐらいだったのと、年齢が近いことが大きな要因だったと思う。いつ好きになったとかは正直よくわからない、学校の友だちみたいに毎日会うわけじゃないし、会話よりもツイートで人となりを知ることのほうが多かったからだ。でも、とにかく今までに出会った人間の中で一番話が通じる感覚があって、心の底からうれしかった。出会った年の年末、ない話(※架空の物語の架空のキャラクターたちの妄想をこう呼んでいる)をテンポよく交わして、脳みそがめちゃめちゃ気持ちよくなって、永遠にこの時が続けばいいのにと思った。オタクは孤独だけれど、同じ偶像を見ることができる瞬間はある。それを実感したのは生まれて初めてだった。気づかぬ間にずっと存在していた空白が埋まる感覚。欲しい言葉をくれる相手を好きになってしまうのは至極当然のことではないだろうか? とにかくもう好きだった。これは恋なんだろうか、そうだとしたらいつ伝えようか、どうすればいいんだろう。二年前の12月、ふと「クリスマスに告白しよう」と思いついた。でもさすがにこのまま突っ走るのはまずい、と本能が警告したのですかさず親しい友人たちに相談した。結局そのときは伝えずじまいだった。「とりあえず、もっと仲良くなるのが先」という結論が出たのだ。あの時点ではLINEも本名も知らないのに無謀だったと思うので、全力で阻止してくれた友人たちには本当に感謝している。その後、積極的に遊びに誘いまくった結果、かなり仲良くなれたと思う。おたがいに精神をやっていて心療内科に通っているような状況だったので、気持ちを伝えようにもどちらかの体調が悪いときはやめようと決めていた。やっと浮上してきたときにはけっこう時間が経っていた。2023年10月、「私と付き合ってほしい」と上野の旧い喫茶店で伝えてみた。あの子は動揺して笑っていた。そしてポケモンGOをしていた。人間焦るとめちゃくちゃになる。あの子の答えは「よくわからない」だった。とりあえずその日はそのまま解散して、後日話し合いをすることになった。LINEで「あなたと付き合うということをよく見極めたい」と伝えてくれて、それだけで私は報われた気分だった。とても真摯で誠実な人だ。話し合いの結果、「付き合わないけど一種の契約を結ぶ」という、ちょっと込み入った結論が出た。とりあえず付き合ってみたい私と、そもそも付き合うということがわからないしやりたくないというあの子で平行線になってしまったので、これが落とし所だった。いざ付き合うとなると、「がんばりスイッチが入りっぱなしになって消耗してしまう」ので、精神によろしくないとのことだった。友人には「付き合う前にそこまで話し合うなんて聞いたことがない」と半ばあきれられたが、これでよかったと思う。我々は話し合う以外の方法を知らないのだ。あの子も私も基本的に、議論をすればなんらかの実りがあると信じている人間なので、こういうことになった。ちなみに契約とは、「親密な関係性(性行為などを含む)を結ぶ相手が他に現れたら報告すること」という内容だ。私の最低限の要求はこれだけだったので、あれ?これを呑んでくれるのはかなり都合がいいんじゃないか?と思って「付き合わない」という選択をしたのである。そんな感じで新たに関係をスタートさせた。「身体的接触をしてみたい」という意見が合致したので、一緒に遊びに行ったときに手をつないでみたり、ハグをしてみたりした。あの子の手がびっくりするほどやわらかくて、「人間の身体がやわらかくて驚くやつって本当にあるんだ」と思った。おたがい女体持ちなので、大した差はないと思い込んでいたけれど大間違いだった。身長は多少私の方が高いけれど、たかが知れている。ふしぎだった。それから数日後、なんと通話で「付き合ってもいいという気持ちになった」と相手から伝えられて、とても驚いた。あの子なりに付き合うメリットを見出してくれたらしい。こちらとしては願ったり叶ったりなので二つ返事で了承した。「恋人」という呼称はあまりしっくりこないらしいので、とりあえず「付き合っている人」という認識でやっていくことになった。これがここ数日の話。

いや〜〜〜〜〜〜〜長かった!!!!!!!!!!!!!!!あっちからすればここ一ヶ月で起こった話ではあるけれど、こちとら数年単位でタイミングを見計らい続けていたんです!!!!!!!!!!!!!!!!!このような形に漕ぎ着けて万々歳です。うれしい……。きっかけになった作品はもちろん、ツイッターがなければ我々は出会えていなかったのでめちゃめちゃ感謝している。でももうツイッターじゃなくなっちゃったし、運営ははちゃめちゃだし、正直愛想尽きてます。しかし今月に入ってから惚気垢を作ってしまった……。やはり強力なプラットフォームであることは間違いない。誰かネクストツイッターを作ってください。よろしく。なんの話をしてたっけ? 好きな子の話をしています。読んでくださってありがとう、こんなこともあるよ〜というモデルケースになれば幸いです。

@npc231028
瓶詰めのラブレター