初めて観たときに率直にいい映画だったなと思った。原作のファンが楽しめる部分がたくさんあったし、原作を切り離して一本の映画として見ても老若男女いろんな人が楽しめそうだなって。私はもともと原作をさらーっと読んでいた程度だったのに、続編のファミレス行こ。と映画を立て続けに浴びたことにより原作と映画両方合わせてズブズブになって早一ヶ月の者!
もうそろそろ近場の劇場では公開が終わってしまうので最後にもう一度観たくて金曜日に行ってきた。 結構満席に近い客入りで、公開から一ヶ月経ってもこれだけの人が見たいと思う映画なんだなと思って嬉しくなった。今日もやっぱりいい映画だな…と思いながら帰ってきた。
初回鑑賞後にパンフと関連書籍を一式買ったり、SNSやネット上で公開されたインタビュー記事、舞台挨拶などを見たりした。その中で綾野さん齋藤さんをはじめとするキャストの方々や野木先生、山下監督のお言葉にふれて、映画としての表現の追求だとか、原作の物語やキャラクターを大事にしようだとか、みなさんそれぞれがいろんな角度から愛を持ってこの作品を作り上げてくださったことが伝わってきてとても嬉しかった。公式SNSを見ていても運営スタッフさんの熱量と愛を感じる。好きな作品に携わった方々が作品づくりに真摯に向き合っていることやめちゃくちゃいろいろ考えて愛のある仕事をしていることが伝わってきて、見る側も楽しい! 最高! 届けてくれてありがとう! と思えることが、本当にすばらしくて素敵なことだと思う。
それから、別の好きな作品の舞台化された際に、あるキャストさんが「舞台を見た方が原作を好きになってくれたらそれが一番嬉しい」というようなことをお話されていたのを思い出した。作品同士は全く関係ないんだけどメディアミックス繋がりで。私は映画を観たことで原作のことがもっと好きになったので、そういう意味でもこの映画の存在がとてもありがたい。原作にも映画にもそれぞれ良いところがあってどちらも大好きです。
映画カラオケ行こ! 本当に愛しいと思えて心があたたまる作品だった。作品に関わったすべての方に感謝しています。円盤出たら買うのでね。お金は出すので特典映像モリモリにしてほしいな〜!キャストのみなさんも含めて好きになっているのでメイキングとかオフショとかも見たくなっちゃう。
これは特典もらえたよ~の写真。もうないだろうと思っていたので嬉しい!
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以下、感想や感謝など。いろいろ書きたいことを書いていたら止まらなくなってしまった♪ ストーリーの感想は別所に書いているのであまりない。
・綾野剛さん。演じる役の解像度が高すぎる。以前も書いたけど、まるでキャラクターを降ろしてきているかのような、ずっとその人であったかのような。役を演じることを役を生きると言うけれど、こんなにも役に入りこんでそのキャラクターとして振舞うことができるのかと驚かされる。もともと和山先生のファンだったとのことで、それもあってか狂児の完成度ものすごくなかった? この人絶対危ないとわかっているのにいつの間にか惹かれてしまう魅力があってこわかったです(全力の褒め)。
それと、インタビューを読んでいて言語化能力がものすごく高いと感じた。言葉の扱いと表現力に長けていらっしゃる…。ビジュブのインタすごかった。キャラクター解釈でも何かに対する考えでも、自分の中にあるものをしっかり固めて言葉にできる方。それを演技でも表現されているということかな、すごいな。
もうひとつ、撮影中ずっと齋藤さんを隣で見守り支えていたことやもはやプロデューサーのような立ち位置でこの作品に関わっていらっしゃったことを知り、そういうところにも細やかな気遣いだったり背負っているものだったりが見えて、あ、綾野さんってこういう方だったんだ…と… 。
これまで綾野さんの人となりを全然知らなくて、今回であたたかくてやさしくてお仕事に対してはとてもストイックで魅力のあふれる方だとわかって、なんだかもう役関係なくご本人のことをかなり好きになってしまった…。Xのおすすめタブに綾野さん情報が出てくるし自分からも見に行っていて、何かしら目にするたびになんて方…と思っている。良い意味で。出会えて良かったな。
・齋藤潤さんは作中ではみずみずしさを感じる等身大の中学生という印象だった。ああ10代ってこうだったな…かわいいし、何よりまぶしい…と終始思っていた。撮影時期、変声期と被っていたんですね。本当に、リアルに、今このときにしか出せない声と思いのつまった魂の叫びを見せていただいたわけで、それってとても尊いことだと思った。あの紅は聡実くんのきらめきであり齋藤潤さんのきらめきでもあるということ…。
私は映画を見るときにストーリーを楽しむことをメインとしているので、作品が俳優の今この一瞬のきらめきを映すものであると意識したことがあまりなかった。でも、聡実くんを演じる齋藤さんを見たり彼のインタビューを読んだりして、この作品には今しかない彼の姿が映っているんだ…と強く感じた。彼がまだ10代で、成長期真っただ中にあるから余計とそう感じるのかも。今この瞬間の姿が作品として残るのっていいな。
最近の舞台挨拶のレポートを読んだら、齋藤さんの「この作品は自身のライバルになるんだと思って精進したい」というお言葉がありうるっとした。これからたくさんの経験を積んで大きくなっていくんだろうな…。それが楽しみだし、またどこかで会えたらいいなと思う…! 瞼の転校生は観に行きます。
彼のインタビューの受け答えを見ているとたくさん考えて言葉を選んで話していることや周りの方へのリスペクトと気遣いが伝わってきて、誠実で聡明で好感の持てる方だなと思う。まだ16歳なのが信じられないくらいしっかりなさっている…。決して年齢がすべてではないけど、自分が16のときってこんなふうに喋ったり伝えたり周りと接したりできてなかったよなと思い…ただただ尊敬します。彼の紡ぐまっすぐで丁寧でやわらかい言葉が好きだな〜あと身振り手振りが大きくてかわいい…。齋藤さんについても役関係なくご本人のことを好きになっています。
・紅の歌詞にフォーカスして脚本を書いてくださった野木先生。本当にありがとうございました。和訳シーンが入ったことで紅という曲の解像度があがるというか、映画を見た誰もが曲の意味がわかるようになり、聡実くんの紅の威力が増しに増していた。私は原作をかなりさらっと読んでいて、聡実くんが歌う頃には台詞として書かれていた歌詞も覚えてなかったし読了後に調べることもなかったので、映画を観て初めてこれこんなにもぴったりな曲やったんか!? と驚いた。どこで読んだんだか失念したけど、和山先生が紅の選曲について絶対にこれと決めていたわけではなくみんなが知っている曲だからこれにしたとおっしゃっていたのを映画を見てから知り、こんなどう考えてもここに向かうためにあった歌詞をしているのに? と思った。選んだ和山先生もすごいし歌詞を軸にした脚本を練られた野木先生もお見事すぎる。
ついでに映画オリジナルシーンについて書いておくと、屋上のシーンが本当に本当に本当に大好き。もう声が綺麗に出ないからうまく歌えないとこぼす聡実くんに対する狂児の「綺麗なもんしかあかんかったらこの街ごと全滅や」が最高のアンサーで…!! あれ聞いて聡実くんは救われたと思うんだ。あ、それでもいいんだって、視界が開けたような気持ちになったんじゃないかなと思う。あの後すっきりした顔をしていたし、お母さんにうまく歌えんと思うけどそれでもいいかなと伝えていたので。私も勝手に救われたので、それもありがたかった。
・劇中で使用される合唱曲とあと映画もね、チョイス良すぎ! 特に影絵。歌詞がふたりをなぞっているようで、こういうぴったりなものをどうやって見つけてくるんだろうと感心してしまう。以前にXで劇伴がラの音(音叉の音)を中心にして作られていて~というようなポストを見てす、すげえ…と思った。ほかにも美術とか照明とかい本当にいろいろな角度で考えて作られてるんだなあと。映像作品はじめての人? みたいな感想。
・ビジュブのクランクアップ写真…!! 良い現場だったんだろうな。先述の齋藤さんのきらめきの話にもつながるところで、みなさん、特に綾野さんが齋藤さんを魅せるために動いてくださっていたこともよくわかって。映画公式サイトの監督のインタビューにある、「『カラオケ行こ!』は聡実くんの映画だから、齋藤潤を立てていこう」という言葉ね!!!
また綾野さんと齋藤さんの話になるんだけど、齋藤さんの懐きっぷりから綾野さんが良い先輩であったことがとてもよくわかるし、逆に綾野さんの様子からは齋藤さんが信頼に足る方であることがよくわかるんだ…。ご本人を見ていればわかるんだけど。より補強される。
舞台挨拶のヒコロヒーさんがいらしていた回で、最後に挨拶のときに、では齋藤さん…という司会の方の言葉を遮って綾野さんが「僕先話します。潤君最後で」とおっしゃっていたのが印象に残っている。クレジットの名前一番最初に載るの綾野さんなのに。これ言われた齋藤さん、え!?という反応をしていたけど、しっかりお話されていてさすがだなと思った。徹底して齋藤さんを立てる綾野さんも彼に任せて問題ないと思わせる齋藤さんもすごいし信頼関係が美しい。本当にまたいつか共演してほしいな〜! それこそファミレス行こ。を…キャストさんや制作側もやりたいと思っているのであれば是非観たいです。
・公式Xを見ていて、この映画のスタッフさんたちは優しいし客のニーズを汲むのがうまくて良い運営だなと思う。雰囲気が柔らかくて親しみやすいところが好き。オンライン含めたパンフの再販とどう考えてもオタクの要望を叶えてくれたであろう追加グッズ販売、大変ありがたいことです。
なんというか、あちらも商売なので売れるとわかれば…みたいなところはきっとあって、客側のこれ欲しい〜という意見も必要というか言っていいんだなと思った。あたりまえか。もちろん言ったことすべてが叶うなんてことはないと肝に銘じておくべきだし、身勝手な公式凸とかは良くないと思うけど。
もう少し話を広げると制作側としては反応は欲しいはずだし、映画を見た人の言葉が新規の顧客獲得にも繋がっていくので、ポジティブな感想などはなるべく目に入りやすいところで話したいなと思った。と言いつつXはほぼ鍵のアカウントしかない🥲
・スタッフで言うと映画の方ではないんですが、綾野剛モバイルのスタッフ様…!!! メイキング映像が公開されたと話題になっていたのにつられて入会しまして。狂児メイキングめちゃくちゃよかったです。大変ハッピ〜! になった。あと数日前に上がっていた、ファンの方のカ! 感想メッセージとスタッフさんのお返事コメントを読んで泣いた。愛しかない。他にも過去のコンテンツ山ほど見させてもらえて月額330円、安すぎないか…?
・原作の和山先生への感謝を書いてなかった。当たり前にあるものすぎて。それはもうめちゃくちゃ感謝しています。原作のことが好きだし、原作がなければ映画もなかったので…。和山先生の世界の日常感?自分の近くにありそうな感じ?と、やさしくておもろいところが大好き。ファミレス行こ。も女の園の星も続きを楽しみにしています!
この辺で終わりにします。作品自体もそれに関わった方々も最高〜!! と思える作品に出会えて本当に嬉しい!ありがとうございました!