進撃のあれこれ

nue
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何よりも優先しなければならないものは育児。子供らを無事に育て上げるためには、低年齢の育児にかかる息がつまるような身体的・精神的苦痛を耐え忍び、成人するまでの全食事と全衣服等を奢るために身を粉にして働き、その他ありとあらゆる辛いことにも耐えなければならない…という自己犠牲が育児には必要という圧が社会にはあるのだけれども、温泉に浸かりたい、うまい酒や食べ物を楽しみたい、つまりは温泉旅行に行くなどをしないと、とてもこんな生活に耐えられない…、という気持ちが鎌首をもたげ、立ち上がれ、日程を決めよ、宿泊の予約をせよ、そして旅立て!ということで、11月の三連休に九州の旅、二泊三日に出掛けました。自己犠牲は駄目だ、これを肯定する理由があってたまるか!

関西に残してきた家庭や仕事などのしがらみを振り払うように、新幹線は瀬戸内海を左手に高速で走り抜けて行きます。たくさんの店が立ち並ぶ人混みの新大阪を出発し、2時間半ほどで到着したのは同じような景色の福岡博多。天国の姿は1つだけれども地獄は多様という考えが漫然と浮かびましたが、関西では見ない屋台の立ち並ぶ中洲や天神を前に、都会も結構色々あるよねと都合よく考えを変え、心ゆくまで博多名物を食べる飲むなどいたしました。

博多の水炊き。奥に見えるのはもつ鍋

しめに豚骨ラーメンを食べ、満腹の胃を抱えるように眠り、そして翌日の朝。次の目的地に辿り着き、駅を降り立つとそこには、私の長年の推しがいました。

これがクラファンで作られた兵長かと、人の推しに対する思いが集結した像を感慨深く写真に収めました。推しへの力でこれだけのものが作れるならば、逆に各種ストレスを集約させる仕組みがあったら、ぬらりひょんくらいの妖怪を創れるのではないか、推しへの愛をお金に変えるように、ストレスを魔力的な何かに変換できるツールがないのかと考えながら、その足でレンタカーを借り、次の目的地へ向かいました。なお、進撃の巨人アニメ最終回の熱量は最高でした。エレンは巨人を駆逐できたんだ。

ミュージアムでは原作者のコメントに身悶えするような共感性羞恥を感じたり

わかりみしかない

大山ダムでAR巨人の撮影をしたり、日田焼きそばを食べたり、小鹿田焼の里に行ったりして順調に真っ当な観光をし、見晴らしがファンタジーな昭和感の残る良い温泉宿にチェックインしました。

明日は関西へ帰る日。この世界は残酷だ…、その現実を頭から振り払い、それを実感するその時まで、うまいものを食べて満足し、泉質の良い温泉を浴びて安らかに眠ったのでした。

容赦ない現実よ、ただいま。

@nue
関西の小さな会社の社長。性別の違う双子の育児中。