寂しさを感じにくいこととか、ひとりが好きなこととか、みんなでなにかをすることがとても苦手なのでひとりでいたいとか、自分の中では本心で自然なことのはずなのに、それを受け止める側にアラフォーの強がりととられるのがしんどい。
ひとといることが好きな人たちにはどうしても理解してもらえない。
説明しようにもうまく伝えられないから、けっきょくもう自分の価値観を話すことすら諦めてしまう場面も増えた。
友達だからわかってほしいとか聞いてほしいとかつい甘えたことを思ってしまうことがあるけど、でも別に分かってもらえなくても、話せないことが増えても、それはそれでいいんだよなと、寺地はるなさんの小説を読んだら腑に落ちた。
最近好きになった小説家さん。常日頃かかえるもやもやや、言葉にしがたかった感覚にぴったりはまるような文章や考え方がちらばっていて、はっとさせられる。けっして派手な物語はないのだけど、すごく地に足のついた、わたしたちと地続きのようなナチュラルな物語たちがとても心地よくて、泣きたくなる。
登場人物たちの心の機微や言動が、自分に近かったり、友人知人の影を感じたり、ある意味とても生々しくて。
読み終わったあとは、ひとに優しく有りたいと願う。