北極百貨店

茶子
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すこしまえ、映画を観てきた。

どうぶつたちがお客さんとなっている百貨店のお話だった。

音楽がかわいい、絵もかわいい、それからコンパクトな上映時間。そこが魅力的で、最近足が遠ざかっていた映画館まで観に行った。

結論から言うなら観に行って大正解だった。おもしろかった。かわいかった。

どうぶつたち、あまり表情が出しにくいと思うのだが、しっかりとそれぞれに表情があった。そこに声があてられることでさらに感情が乗っかっていたように思う。

あの百貨店は、どうぶつたちの表情と感情がよく見えるようになるような場所なのだろうと思えた。

ラストのほう、彫刻家のひとことがあまりにどすんときた。泣くような話じゃなかったと思っていた。あそこで泣くのなんて悔しいと思ったのに、感情の乗っかった演技がとてつもなかった。

そんなやさしく穏やかな気持ちで映画館を出てひろがる歌舞伎町、いつもよりきらきら見える気がしたわたしの目を通しても隠しきれない治安の悪さにおもしろくなってしまった。

次は鬼太郎かなあとおもうけど混んでいるときには行きたくないんだよね。