2025/06/21のさざめき

海野波香
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公開:2025/6/21

通院がてら帰省してきた。

父も母も元気だ。父など80を過ぎたというのに最近はVBAの勉強をしている。独学でパワーポイントとMIDIを操り、デジタル歌集を作って合唱団で伴奏の代わりとしているらしい。技術者よ永遠なれ。

実家にいたころは不仲なことも多かったが、ひとり暮らしを始めてからは素直に愛おしいと思えるようになった。人間、近すぎると嫌になる部分もある。

ご近所さんともうまくやれているようだ。祖父は口が悪く喧嘩っ早いのでトラブルを起こしがちだが、それと同じくらい腕のいい技術者なので近所の人達にとても頼られている。

外国から嫁いできてすぐにご主人を亡くしてしまったシングルマザーの方いて、祖父は自分の娘のように可愛がっている。知らないうちに私の自転車が彼女の息子のものになっていた。まあいいか。

私の部屋だったところの電灯もご近所さんにあげてしまったらしい。知らないうちに部屋の電灯が変わっていてびっくりした。LEDだからよしとしよう。

幼馴染の噂も聞いた。まだ実家にいるらしい。家事もせず、生活費も入れず、浮いたお金で最近大型バイクを買ったとか。正直ちょっと羨ましい。

ただまあ、実家に居座っていると結婚ができない。私には結婚を前提にお付き合いしている恋人がいる。どんなに辛くてもひとり暮らしを続けたのは、たぶん恋人を迎える自分の家がほしかったからなんだろうな。

創作の話。

最近ずっと書いているハリポタ二次小説『その血は呪われている』が想定していたより好評で驚いている。

返事をするかはともかく、全ての感想に目を通しているし、SNSでのツイートやブログでの紹介も見に行っている。どれも嬉しい。ありがとう。

そんなに好評を博する部類の作品とは思っていなかった。どちらかと言えば好みが分かれる作品だろう。好きな人は好きというやつだ。

私のこの見立てが正しいのなら、単に多くの読者へ作品が届いたおかげで刺さる人も多くなったか、もしくは私が想定していたよりも同好の士が多いということになる。

前者でももちろん嬉しいが、後者だとかなり嬉しい。自分が書いているものはニッチなものではないのではないかという期待は、商業的な自信につながるからだ。

当然ながら、『その血は呪われている』は大規模に販売したりすることはない。完結したら記念に紙でいくらか頒布したい気持ちはあるが、それだけだ。だから商業的な自信は必要ないものではある。

その一方で、「これが好きと言ってくれる人か多いこと」は「私の嗜好に従って書いた作品に需要がある」ことを意味し、ひいては「好みに従った小説で商業を目指してもいいのではないかという期待」を生む。

つまり、頑張るぞーということだ。

帰りの電車でこれを書いている。モチベが高まっているので、帰宅したら原稿をしようと思っている。その分電車では少し脳を休めておこう。とりあえず寝るか。

そういうわけなので休憩。始発駅近くから終点駅近くまでの長旅なのでそこそこ休めるぞ。