前々から「グリザイユってなんだよ。勝手に灰色で描くなよ。カラーのままにしておけよ」と苦手意識を持っていたので、ここ三日ぐらい練習をしていました。
その際に気がついたことなどのまとめ的な記事です。
↓こういう練習をしたよ、という投稿。なお普通にこの記事に画像は貼られる模様↓
グリザイユ、方法多くね? 問題
元々は油絵の技法らしいですが、それは置いておいて。
ご存知ではない方に向けて簡単に言うならば、最初にモノトーンで陰影だけを描き込んで、その上から色を付けていく描き方です。
グリザイユ 描き方 などと調べると、いくつかサイトや本なんかが出てくるわけですが、確認するといくつか方法が出てきます。
リストにするとこんな感じ。
オーバーレイを使います
乗算を使います
スクリーンを使います
カラーを使います
グラデーションマップを使います
明暗モード(SAI)を使います
エトセトラ、エトセトラ。
なんか多くないですか?
とりあえず、習うよりも慣れろ、ということで1、2、4の方法を試してみることに。
やってみる
オーバーレイ:明るいところは白に近く、暗いところは黒に近くなるはずなので、50%の灰色を基本に明るいor暗いを分けていく……?
乗算:多分ベースは白で、そこに暗い部分だけを足していく……? ハイライトは後付け……?
カラー:カラーならバリューで塗っていくはず……?
こういうふうになんだかんだ言ってもわかりづらい(バリューってなんだよとなること請け合いな)ので、とりあえず塗ってみたものがこちら。
左上はいつもの普通のグリザイユではない塗りをするだけなので割愛します。
影の色がくすむので、オーバーレイと乗算では下塗りに若干色を付けています。
とりあえず方法を見て、こんな感じじゃないかなあ、と塗ってみましたが、この時点でそれぞれ結構違いますね。
オーバーレイは明るいor暗い部分はわかりやすいですが、灰色一色なので、「これ本当にちゃんとした絵になるの?」という気持ちが強いです。
乗算はかなり分かりやすい気がします。ここが暗くなる! という部分だけ塗ればいいので。
カラーはモノクロ写真的に塗るので、「この色どうなんだ……?」とずっとなっています。実はこれも普通に塗った左上の絵に真っ白なカラー合成モードのレイヤーを乗せて、そこから表示色を取って塗っています。難しすぎでは?
そういう感じの下塗りの上に乗っける色がこんな感じです。
カラーの場合だけちょっと色が濃いですね。
オーバーレイと乗算は多分変わりません。塗りたい色をそのまま乗っければいいだけです。
カラーは若干濃いめにしなければいい色にならなかったので、こうしています。一応色相と彩度さえ合っていれば同じ色になるはずなんですが。うーん。そのうち調べておきたいですね。
とりあえず、色のレイヤーの合成モードを変更して、2枚を重ねたものがこちら。
下塗りは結構違いますが、似たような感じの結果に収束しました。
オーバーレイは下塗りで青色を付けすぎたせいで青っぽくなっていますが、気にしないで下さい。
オーバーレイはおそらく、50%の灰色なら重ねたままの色が出て、乗算は白い部分はそのままの色が出るので、色を重ねる段階でも結果が分かりやすいと思います。
逆にカラーはいまいちよくわからないです。どういう挙動をしているんだ……。利点としては、下塗りの時点で色の濃さやコントラストがわかりやすいことですかね……?
ともあれ、少しだけ加筆などをしたものがこちら。
多分、分類としては
オーバーレイ系:50%灰色をベースに明るい暗いで下塗りをする。オーバーレイ系統の合成モードならこれで良さげ。リニアライト、ハードライトでもいけそう。
乗算系:白をベースに暗い部分だけを塗るタイプ。暗くなる系の合成モードならいけそう。というか、いつもの塗りの色と影のレイヤーの上下をひっくり返しただけな気がする。
カラー系:バリューなどで下塗りをする。多分グラデーションマップかカラー以外ではできない。
スクリーン系(?):あるらしいですが、探すのがしんどかったので省略。実在するかは不明。無いかも。
が存在する気がします。
他のモードでもできそうだという話
乗算の場合は、いつもの塗りでもいける気がしたので、焼き込み(リニア)で試してみたものがこちらです。
大体いつもの塗りです。これでいいのでは……?
という感じで調べてみましたが、大体の方法を見ると、これらを併用しているか、大体は上から加筆しているので、そこまで下塗りに固執しなくてもいい気がします。
覚えて損はそこまで無いと思うので、まあ脳の片隅にでも置いておけばいいと思います。
考察?
よく考えたら、オーバーレイの60%なんかを使えば、重ねる色よりも白に近い色が出るわけなので、50%を影にして、30%あたりで塗ればいい感じに濁っていない色ができるんじゃないか、と考えたものがこちらです。
色相を変えられないのが難点ですが、可能性を感じます。多分それよりも下塗りに色をつけるか、後から加筆した方がいい気がします。
とりあえず、そういう感じです。
完。