SNSに投稿するのは憚られるビジネスエピソードを、ちょっとだけ記録しておく。
注:各社に担当者がおられるため、以下に登場する「編集者」はそれぞれ違う方のことを指している。
打ち合わせ中、何かの拍子に「会食の『会』の部分はいいんですけど…」と言いかけたところで 編集者に「『食』は苦手なんですよね?」と先取りされ、この時点でおれはそのことをブログにしか書いていなかったので「こ、この覗き魔〜!」と暴れそうになる (しかし「会」には呼んでほしいので問い詰めなかった)。
パーティーにて、久々に会った同い年の編集者と「この間は歌を送っていただいて (ある合唱曲の歌詞が素晴らしい、という話があり、メールで楽譜の一部を見せてもらっていた) ありがとうございました」「いや、あの歌は良いですよね」などと談笑していたら、居合わせた別社の編集者が (おれたちが "ウタ" = 和歌の遣り取りをしている、と解釈して)「そんな、平安貴族みたいな交流を…?」と当惑しており、誤解が極めて風流だった。
杉下右京に似ているミステリに超詳しい担当編集者に対し、ついに我慢ができなくなって「(ご自分が) 杉下右京に似ていらっしゃると思われませんか」と訊いてみたところ、全然ぴんときていない様子であり、よく話を聞くと「ドラマ版『相棒』を見たことがない」ことが発覚。
しかも紅茶よりも珈琲派、チェスではなく将棋に強いらしく、全然右京さんではなかった。
(追記:この件について「左京さん」とコメントしてくれた人がおり、かなりニヤっとした)
初めて呼ばれた巨大な出版社のビルで、受付が左手側にあるのに気付かず、スルーして突き当たりまで侵入してしまったために警備員に呼び止められる。
その後 受付の人が明らかにウケながらおれの担当編集者に内線電話を掛けており、滅茶苦茶に気まずい思いをした。
有名人のスキャンダルを多く扱う週刊誌を主力とした出版社のお偉方に「この先どんな作品を書きたいか」というようなことを問われ、「書きたくないものはあるんスよね〜」と偉そうに言った瞬間、全ての記憶を失う。
何と告げようとしていたのか忘れ、一言「不倫」と宣言して逃げ帰ったことより、未来永劫 "不倫" をテーマにした小説を書くことができなくなった。
…と、遊んでいる場合じゃないんだった。
おれは仕事に戻らなくては。おやすみ。