エッジの効いた塩味の日記

洗われるたこ
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公開:2026/7/11

[2026/7/5 (日)]

新作の小説の執筆に向けて、資料集め。若干だけ原稿が進む。

倒れている場合ではない。

[2026/7/6 (月)]

散髪へ。信頼を置く美容師に一切を委ねているため、特に確認なく奇想天外なカラーに決定し、仕上がってから「わお、そんな大胆な」と慄いたりする。でも毎回抜群に似合わせてきてくれるから、相当な手腕だ。

気が付けば、満月のような前回の色から、ややアルミニウムのような冷たいシルバー寄りのブラウンに。

「(対面の場での真面目な仕事が入った、というおれの話を聞き) 威厳を示すために、紫をベースに配合しました」とのこと。「ネイルの根元が空いていない = 塗り変えたばかりだろうから、しばらくその雰囲気 (メタルブルーにしていた) でいきたいのでしょう」と磨きのかかった推理も展開してくる。凄いぜ、名探偵!

帰り掛けにバスキンロビンスで「ダイキュリーアイス」という "美味しい歯医者の床味" のソルベを賞味。ラムとライムのカクテルをイメージしているようだが、苦い…わけではなく、何か非常に神経質な風味だ。

おれが仮にアイスクリーム屋の商品開発部門にいて このフレーバーと対抗することになったら、「もう不戦敗でいいです」と逃げだすかもしれない。リピートは大いにあり。

[2026/7/7 (火)]

バイタルが怪しい中、多少の無理をして起床。街へ出る。

「プロント」で販売中の「すいかジュース」が かなり理想的な液体で、即座に飲み干してギガサイズ (Rサイズの2.5倍量らしい) を追加注文したい衝動に駆られた。

…が、後ろに打ち合わせが控えていたため我慢。

「塩を入れていいですか」と訊かれて お願いしたら、ソルトベイ (華麗に肉を捌き、色気のある手つきで塩を振り掛けるサングラス姿のナイス・ガイ) の気配を感じさせられる結末になった。

おれはスイカへの塩調味懐疑派であるが、このジュースには必要な一撃であったともいえる。また買おう。

[2026/7/8 (水)]

急に灼熱。この日に水族館に行くことを提案した自分を褒め称えたい。

友人たちと合流して「アクアパーク品川」へ。なんだかんだでもう7回くらい来ているような気がするが、未だ見飽きない。

クラゲの足が絡まっているところや、健気なペンギンの散歩を眺めたり、イルカショーを見ながらポップコーンを分けてもらったりして上機嫌に。青色に着色されたソフトクリームでべたべたになっても水族館は楽しい。

トンネル型の大水槽で、竜巻のような魚群やデカいマンタが頭上を通り過ぎていったときだけ 瞬間的にひやっとした。

解説モニタに表示されていた「カワテブクロ」というぞんざいな命名のヒトデに なぜか執心し、砂の上を皆で一生懸命に探したが、見つからず。もっと近所にあれば年間パスを買っていただろう。

高輪ゲートウェイに移動して、本屋を覗いた後にカフェで涼んで、高層ビルの中の焼肉屋へ。

夏の始まりがこんなに最高であっていいのか?

駅前の広場では、何台ものボタニカル模様のロボットが人を積んでゆっくりと走行している。全くどういうシステムなのか不明だけれど、子供だけで乗っている様子もあり、そんなに難しい操縦でないのでは? と興味津々で近付いてみる。

どうやら決まったルートを自動循環している「iino」(イイノ) という近未来モビリティらしい。窪みに立つ格好で定員は3名、料金は無料で最高時速は5km。誘惑に負けて試乗してみた。

(事故防止のセンサーが搭載されているとはいえ) 生身の人間がベルトもなしに掴まって乗るものとしては、かなりスリリングな体験だったと思う。でもずっとウケていられる程度の安全性。家までこれで帰りたい。

完璧な1日だった。

[2026/7/9 (木)]

様々な目的を果たすため、100万マイル彼方の横須賀へ。

スカジャンのバリエーションに圧倒されたり、給食のような名物のカレーを食べたり、船に乗って軍港を巡り解説を書き留めたり、バスに揺られて山に登り建造物の記録を読んだり、ワイルドなダイナーで炭酸飲料とハンバーガーを食べたり、全部をやったのに、夜になっても まだまだやりたいことが残されていた。身体の数が足りない。

忙しいところ付き合ってくれた友人には、最上の感謝を捧げる。

[2026/7/10 (金)]

連日大忙しだったから、流石に疲労困憊で起床。急いで事務仕事をいくつか。原稿も書き進めなければいけない。

…と思っていたら、編集部に届いていた読者の方々からの贈り物を転送してもらえた。

胸を打つ熱い手紙や、趣向を凝らした鮮やかなアート、甘い菓子の数々。

常に覚悟はしていても、何らかの作品をリリースした後、無風であることが最も恐ろしく心をめげさせるから、このように目に見える形での反響があると嬉しいし、実際のところ次作に向けた強い推進力になる。本当は「反響」などという言葉では纏めたくないくらいに励まされた。

あなたが寄越してくれた感想や応援の一言一句を、著者も出版社も大切に受け取っている。

どうもありがとう!

[2026/7/11 (土)]

作家の先輩がくれた謎のスナック菓子が、異様に好みに嵌ったので皆にもシェアしておきたい。今週は良いものばかり食べさせてもらっている。

正体はというと、フレンチフライ専門店「AND THE FRIET」の「DRIED FRIET」。

プレミアムなじゃがビーというか、太めのフライドポテトを宇宙食にした感じ。ソルティで乾パン級に硬い食感が癖になり、無限に摂取することができる。おれがパーティーを開くならケータリングで手配するね。

そのときは、あなたも遊びにきてくれるかい?

@octopus
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