2025/11/2 (日)
起き上がれないほどの体調不良が続いていたが、突如 脳が覚醒して8,000字くらい原稿が進む。
しかし間に合わないのでは?
でも行くんだよ。
2025/11/3 (月)
超違法行為でおれを陥れようとしてくる不動産屋との喧嘩で疲弊していたところ、こちらの不調を心配した編集者の人たちから親切なメールが送られてきて「人間のバリエーション、ありすぎ」と目を覚ます。
あらゆる悪意に絶望して人類は滅びるべきとまで思っていたが、心を取り戻さなければならない。
2025/11/4 (火)
新作小説の初稿を提出。倒れても眠れず、服用しはじめたオレキシン受容体拮抗薬・クービビックの副作用なのか、近頃は金縛り状態でイタリア映画のような質感の悪夢を見るようになって困っている。疲れたな。
昔のように特別な魔法を使って悪党と戦ったり 魚人になって大きなプールをすいすいと泳ぐような夢が見たい。
2025/11/5 (水)
長らく放置していた保険関係の書類をやっつける。
オーナーチェンジをきっかけに契約トラブルに発展した不動産屋については、おれが先週「これ以上 大嘘交渉を仕掛けてくるならもう宅建協会なり消費者ホットラインなりに相談しますが…」とメールを送ったのを最後に、向こうからの連絡が完全に途絶えた。誰が売った喧嘩かを忘れてしまったのか?
(いままでのトンチキ違法脅迫行為を認めて) 謝れや、と思わずにいることは困難であるが、それについて追撃して喧嘩しても大した利がなさそうなので (あれば再び蹴りを見舞うこともやぶさかでないけれど)、諦める。二度とおれを騙そうとしないでくれ。
2025/11/6 (木)
クービビック錠のせいで碌に眠ることも起きることもままならない。重力を強く感じる。身動きが取れない状態が続いていた。もう飲まないほうがいいのか? しかし やめるにも医者に訊いてみないことにはな…。
なんとか着替えてパソコンを打ちに喫茶店へ。世間はもうクリスマスモードだが、この時期になると理由もなく焦りを感じるから苦手だ。
原稿はあまり進まず、それほど空腹でもなかったが ラーメン屋に入って10分で夕食を取った後、本屋に寄って雑誌や何かを買って帰宅。
あとどれだけの間、この水準の暮らしを保つことができるだろうか。考える度に恐ろしくなる。
2025/11/7 (金)
全然起きられん…というか、起きていられない。冬になると「北国の人間は寒さに対抗するためにエネルギーを消費し尽くして諦念の中にいるから ネガティブになりがち」みたいな説を唱える勢力が登場するが、強ち間違いでもないと思う。
新卒で入社したシステム屋でエンジニアをしていた時期、おれは毎日昼休みにコンビニのパン2つとカップスープという固定食を取っていたのだけれど、あるとき給湯ブースで一緒になった東京生まれの同期の女性に「パン、ちょっと電子レンジで温めてから食べたほうがいいよ」と助言され、本当に驚いたというか、目から鱗が落ちたことを憶えている。そうか、冷たいのを我慢して受け入れることはないのか、と。
おれは18まで東北の田舎で育ち、氷点下の室内で常に凍えながら暮らしていた (これが青森とか北海道ならもっと真剣な断熱・防寒措置が取られていて逆にマシだった可能性がある) し、実家でも学校でもアルバイト先でも極寒に耐えるしか選択肢がなかった。
おれの一族というのは、エアコンをはじめとする文明の利器を嫌う不潔な偏屈者の集まりだったから、こちらが暖房のリモコンなどを触った日には怒り狂い、「贅沢者」「自分で電気代を払え」などと当たり散らし、最終的には雪の積もった夜の屋外に薄着のまま子供を締め出すようなことを平気でやってくる。
…いま振り返って「あのまま警察まで行ってやればよかった」と考えるが、コンビニの1軒もなく、最寄りの交番までは何キロメートルもあって、辿り着けたとしても 追い返されて余計に酷い目に遭うだけの時代と場所であり、あー、どうすることもできないのか? 腹が立つな。可哀想というか、理不尽だ。
被虐の体験の数をかぞえるというのは、非常に惨めになることであるから、あまりやりたくないのだけれど、交通事故で骨折して入院していたときも、群発頭痛で地獄のような苦痛を味わっていたときも、インフルエンザに罹ったときも、不眠に傾きかけていたときも、一度もまともな治療を受けさせてもらえなかったな、という恨みの記憶ばかりが蘇ってくる。金が掛かるから、甘えだから、寝ていれば治るだろうから、そのようなお父様とお母様のご判断に背けば具合の悪い状態で雪の中に放り出されるから、隠して、隠れて、我慢するしか身を守る術がなかった。
ちなみに 東京に脱出して以来、おれの罹患していた喘息や状態の悪いアトピー性皮膚炎は9.5割方治癒された。関節を曲げられないほど血塗れになりながら「生れつきのことに文句を言ったってしょうがない」「世の中にはもっと大変な子が~~」と逆切れされたり不機嫌に無視されたりしてきたのに、結局あの訳のわからない環境のせいだったんじゃないかよ。ゆるさないぜ。
…話が逸れたが、とにかく、辛いくらい寒いのを「仕方がないもの」として我慢してしまうのは 地元で諦めを強要されていた頃の後遺症的な良くない癖であり、もう少し自分を大切に労わるべきなのだろう。
あなた方も、部屋の暖房を入れ、温かい食事を取って、無理のないように過ごしていてほしい。
そのような環境を与えられなかった過去の自分に報いる、あるいは葬るためにも、己の扱いを蔑ろにしてならない。
2025/11/8 (土)
仕事の合間にキッチンを片付けて白菜のシチューを作った。穏やかな味付けでなかなか美味い。

400gあった鶏肉の量に合わせて野菜を追加していったら10人前くらいできてしまったので、ここから3デイズは3食シチュー生活でいってみよう。