だれもが持つ不変的な春

oishiioniku
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花粉症の症状に生活を邪魔されている。

数年前からきゅうに鼻がかゆくなったり目がしょぼしょぼしたりと雲行きが怪しくなっている。とはいえ1週間程度でおさまる軽微な被害だったので否定していたが、昨年ひどい肌荒れを起こして以来さっさと観念することにした。舌下免疫療法などもゆくゆくは……と視野に入れているが、それよりも先にアレルギー検査をする方が先か?

ということで、最近は外出時の持ち物が若干増えた。塗り薬と飲み薬(肌荒れの件でかかった皮膚科で処方された)、日焼け止め(処方された薬は紫外線を浴びると効果が薄まるらしい)、花粉ブロックスプレー、市販の目薬。あまり物を持ち歩きたくない人間としてはこれだけでも面倒くさい。ポーチにまとめられるだけいいだろうとは思う。

外出にもちろんマスクは欠かせない。さらに、可視光調光グラスをすこし前に購入したのだが、これにとても助けられている。昨夏、日差しが強すぎて体調を崩す日がたびたびあり、その対策として購入していたものだ。やはり眼鏡をかけると、花粉による目の疲労感がだいぶ緩和される。室内ではレンズが無色に近くなるので、いちいちかけ外す必要がないこともよい。また、皮膚科からの処方薬のこともあって化粧をしない日が多く、顔面隠しにも役立っている。

服装もなるべくつるつるした素材のものを選び、できる限りの対策をしている。問題としては、マスクとサングラスの組み合わせが顔出し禁止のゲーム配信者に見えることくらいである。だいたい軽装なので、間違ってもモデルやアイドルではないだろう。暖色のレンズを選んでいたらまだ不審さは減っていたかもしれないが、まあ赤の他人にどう思われようが別にいい。苦しみから逃れるほうがよっぽど大切である。

だんだん暖かい日が増え、通勤路の河津桜は早くも葉桜になりつつある。この前、VB(バーチャルおばあちゃん)が「歳を重ねるにつれて桜がきれいだと感じるようになってきた」というようなことを配信内で話していたが、本当にその通りだ。入学・卒業や進級時期のモチーフとして取り入れられるくせに、実際それらの時期になると咲いていなかったり散ったあとだったり、なんて間が悪い植物なのだとずっと思っていた。自分がそういったことと関係がなくなり、日中に室内で作業をする生活を一年中繰り返していると、季節の変化というものがメンタルバランスに与える影響を身に染みて感じる。子どものころは毎年テレビニュースで花見特集を観ては理解に苦しんでいた。しかし、まあ、確かにやりたくなるわ、花見。大きな公園で陽気にピクニックでもしたいところだが、行ったら行ったで花粉症のせいで体調が悪くなることは目に見えている。

ということで、雑魚免疫者は今日も家に引きこもるほかないのである。