ドラマ『スカーレット』で火祭りの日に
喜美子と八郎の後ろ姿を信作がカメラで
撮っていました。その写真はドラマでは
その後出てくる事はありませんでしたが
もし、信作が八郎に渡していたら?と
妄想し書いてみました。
あかまつのカウンターに座る信作。ソワソワにやにやしながら誰かを待っている。しばらくすると入り口から八郎が入ってくる。
八「遅なってすまん」
信「おう!やっと来たか!待っとったで!」ニヤニヤしながら八郎と肩を組む信作
八「なんや上機嫌やな。いい事でもあったんか?」
信「へへ〜それはまだ言えん」
八「は?呼び出されたのに言えないって何?もう酔ってるんか?」
信「まだ飲んでへんわ!すぐ出したらオモ ロないやろ」
八「そやけど…気になるわぁ」
信「あ、喜美子呼ぶか?」
八「あ、あかんあかん!絶対あかんて!」
信「なんであかんの?ええやん」
八「川原さんはあかんて〜男2人と結婚前の若い女の子が酒飲むなんて!なんかあったらどないすんねん!」
信「どないするて…俺は幼馴染や。何も起きへん。なぁハチは喜美子どう思てんの?」
八「え?なんや急に…どうって…絵付け上手いし…フカ先生に信頼されてるし…」
信「そうやなくて好きなんか?」思いきり顔を覗きこむ
八「なっ何をいきなり!あのなんていうか…絵付けのことも陶芸のことも話したいしな…話してて楽しくて時間足りないくらいで…明日また会えるんかな〜って」みるみる顔が赤くなる八郎
信「それは〜間違いなく〜恋や!」
八「声が大きいわ」耳が真っ赤になる八郎
信「火祭りの日にな、俺確信したんや。お前見てて。喜美子の事ずっと追ってたやろ? 証拠写真もあるんやぞ。ほれ。」フカ先生を探しに先を歩いて行った喜美子と追いかける八郎の後ろ姿が写った写真をカバンから取り出す
八「ええ?撮ってたん?ぜんっぜんが気がつかんかったわ〜」
信「もうな、片時も離れたくない〜って滲み出てるわ」
八「そう?」嬉しそうに写真を見つめる
信「バッチリな。あの時、社で2人でお参りしたんやろ?何お願いしたん?」
八「えっ、そんなん言えん!」
信「喜美子とずっと一緒にいられますように〜やろ?」
八「なっ何や…もう」恥ずかしがる八郎
信「ハチはかわいいのう」八郎の頭をワシャワシャ撫でる
八「やめーもう何すんねん!」
信「な、俺思うんやけど喜美子、ハチが丸熊来てから変わったなーて思うんよ。少し女らしくなったしな。
八「少しやない、川原さんはめちゃかわいいで。」
信「ベタ惚れやな。でもなハチのこと好きやと思うで。ずっと喜美子と長年一緒にいる俺が言うんやから間違いない」
八「すごい自信やな」
信「俺を誰やとおもてんねん!信作様やぞー!」
八「信作様〜」
信「ま、それは冗談にしてもやな、喜美子は、ちっさい頃から家の事ばっかで自分の事後回しにしてきたやろ?おじさんのこと妹のことが優先で。もうちょい照子みたいに 我儘になっていいと思ってるんや。だから 喜美子の我儘、ハチが聞いたってや。」
八「え?僕?」
信「そうや、俺やあかんねん。この写真見て分かったんや。喜美子のワガママ聞けるんはハチやなって。」
八「信作様に言われるとめちゃくちゃ自信つくわ!」
信「よし、じゃあとっておきの酒用意した から乾杯しようや!!2人のこれからを願って!!」
八「ありがとう!信作様〜」信作に抱きつき目を潤ませる
信・八「カンパーイ!!」
この後も2人の声があかまつに響く夜なのでありました。(END)