炒めれば解決

okunokentaro
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中華炒めである。

さすがに野菜室の大根がシワシワになり始めた。いくら根菜は強いとはいえ、そろそろ全部食べ切りたい。

1.5cm厚に輪切りにしたあと、それらを短冊切りにして小鍋へ。大根が浸る程度に水を張り茹でる。このとき、味付けではなく風味付けに粉末だしを少々。

脇で他の具材を準備。ピーマン2個を千切りに、白ネギは刻み、豚こま肉は手頃な大きさにする。生姜とニンニクはおろしておく。もちろんチューブでもいいだろう。

大根がしんなりする少し手前、やや半透明になりまだカリッとするあたりで、茹でる火を止める。

フライパンにごま油、おろし生姜とニンニクを加え火にかける。温まったら大根をフライパンへ。全量入れると多いので、3分の1は中華スープの具として小鍋に残す。茹で汁も捨てない。

焦げ目をつけるイメージで茹でた大根を炒めていく。クタクタに茹でるとここで崩れてしまう。いい感じに香ばしくなったら豚こまを投入し、一度全体に塩。ここからしばらく中火で豚肉に火を通しつつ、横でタレの準備。

シャンタンペースト、オイスターソース、砂糖、みりん、余ってた柚子の搾り汁全量、ペーストを伸ばせるくらいの日本酒を加え、よく混ぜタレにする。

シャンタンペーストは便利だ。ちょっと加えるだけで大体決まる。大根の茹で汁にも加えて、これは副菜の中華スープにしよう。スープに刻んだ白ネギを加え、少量のナンプラーを注ぐ。これで味は決まる。

豚肉の赤い部分が減り始めたらピーマンを加え、タレを全体にまぶし、よく炒める。鷹の爪一本も刻んで加える。これだけでピリ辛に仕上がる。横で卵2個を白身が残る程度に溶いておく。

ピーマンにも火が入ったら一度皿に移し、フライパンにごま油を引き直す。最初より少し多めに。

油が温まったら溶き卵半分を加え、薄く広げて固めながら中央に寄せる。そして半熟の卵液をまた薄く広げながら寄せる。これでごま油香るフワフワ卵になる。まだ半熟の卵焼きの塊をターナーで切り分けつつ、皿に移した具材を戻し全体をよく馴染ませる。加熱したまま残った溶き卵をフライパン全体に回し掛け、具材にも卵をよく絡ませる。あっという間に火が入るのでこの辺りで火を止め、スープを先に盛り付ける。

スープが整ったら、炒め物を盛り付ける頃には卵が余熱で程よくなっている。仕上げにテーブルコショウ。

下茹でした大根は食感がよく、シャンタンとオイスターソース、そしてごま油の香る卵と合わさり濃厚な味わい。豚肉の満足感にピーマンのシャキシャキ。中華スープでさっぱりしつつ、グイッとハイボール。うまい。

料理名なんてわからない、中華料理なのかどうかもわからない、そんなんでいい。炒めればなんでもうまくなるのだ。

@okunokentaro
京都生まれで東京在住。様々なWebアプリケーションを開発し続けて10年。すきなものをすきと言っていたい。