実は自分でも何かわかっていない。とはいえ他人に説明できないと困るため、いくつかの温度でストックしている。
当たり障りのないもの。「IT系です」…これだけだ。割となんとでもなる。「へぇ、すごいですね」で次に行ってもらえる。すごくはあるらしい、どうもありがとう。
IT系でぴんと来てもらえないこともあるので、予備がある。「プログラマーです」…さすが令和、だいたいわかってもらえる。しかし自分としては不本意さの方が強い。これであれば、IT系ですの方がまだ好きだ。自分を偽っている感覚がある。「IT系です」でも伝わってなさそうな場合に探りを入れるため、やむなく使うことが多い。
明らかに同業者であればこういう。「フロントエンドもバックエンドもやります」…やりますときた。職業名ではなく内容だ。実はエンジニアと名乗るべきか、デベロッパーと名乗るべきか、プログラマーと名乗るべきか、そこもあまりわかっていない。国や文化によってもこの語彙の捉えられ方・温度差は異なることを理解している。なので尚更だ。とはいえ、通じる。
一応表向きな肩書きはこうだ。「クレスウェア株式会社 代表取締役社長 Webアプリケーションアーキテクト TypeScript技術顧問」…あー長いね!仰々しいし、くどいね!これは、わかってやっている。大層さを出しておきたいときには常にこれを使っている。しかしハッタリなんて少し話せばどうせバレてしまう。肩書きで勝負するつもりはない。中身で売っていきたい。
最後に、これは大真面目だが「okunokentaro(職業名)のokunokentaroです」というのが自分の中では最もしっくりきている。これは自分の職業を全て言い表している。okunokentaroという職業に就いているのは、世界を探しても私だけだ。
この言い回しは実はリスペクト先があり、それは尊敬する作曲家 田中公平氏の「田中公平役の田中公平です」にあやかっている。そんな小噺を挟んで、今回はこの場を締めたい。