テプラPRO MARKである。
ある年齢層より上であれば、ほとんどの方で聞いたことがある、あるいは触ったことがあるであろうテプラ。キングジム社のヒット商品であるラベルプリンターだ。
私はこれをたかだか事務用品とあなどっていたし、デジタル化の令和の時代に物理的な印字など必要なのか…と思っていたが、会社を設立し古典的な事務作業をせざるを得なくなった時、この商品の強さを理解した。
紙の書類、特にお金や行政に絡むものを保管する際、内容を手書きでメモをすると字が汚すぎて何かわからないことがある。何より普段筆記をあまりにもしなくなったため、書く行為自体が億劫だ。そこで導入したのが冒頭の機種PRO MARKである。
テプラといえばキーボードと液晶画面があり、ちまちまと入力する古臭いイメージを持っていたが、PRO MARKはとても小型でデスクに置いても現代的な見た目をしており、画面などもない。ここが今風、全ての操作はスマホで実行してBluetoothにて接続、印刷をするのだ。公式アプリは2種類あるが、私はTEPRA LINK 2を採用、こちらの方が事務用途には使いやすかった。
書類はスキャンデータをDropboxに格納し、そのURLをQRコード化し、日付文字列と一緒にQRコードを印刷、そしてそれをスキャン済み原本のクリアファイルに貼り付ける。原本を見返すことは基本的にないが保管義務があるため、このようにDropboxのURLをQRコードとして添付できるのは手書きでは不可能な魅力だ。
起動も速いため、日常生活でも多用している。郵送時の宛名ラベルや、精肉を冷凍する際などの部位名と購入日の印字などもテプラの出番だ。ジップロックの外側だと冷凍庫内で剥がれるので、ジップロックの内側に貼るのがコツである。
印刷機構のみに特化したテプラを使って、令和にあえてラベルを印刷するというのは意外とまだまだ有用であるらしい。