お揚げの炊いたん

okunokentaro
·

油揚げの煮物である。「〜の炊いたん」は煮物を意味する京都弁で、おばんざいの代表格。小学校の給食でも「炊いたん」という言葉は使われる。

今回は九条ネギも入れる。九条ネギはその手頃さから京野菜の代表格だが、肉厚な青い部分はやはり関東の白ネギでは再現できない。たまたま九条ネギを定期的に仕入れてくれるスーパーがあったおかげで奇跡的に食べたい時に九条ネギを食べられている。

油揚げは事前にキッチンペーパーに挟んで2枚で500W1分。これで油抜きがだいたいできる。うちの油揚げの油抜きはいつもこれ。油揚げを短冊切りに、九条ネギを適当な長さに、葉先は刻みネギへ。しめじ3分の1パックの石づきを落としほぐす。

鍋に水350cc、日本酒、みりん、薄口醤油、白だし、粉末だし。ここで薄口醤油を使うのが京都風。よくなじませたら、具を全量入れて中火。先に煮立たせるだったり、ネギは後入れだったりのレシピもあるが、正直面倒なので全部まとめてでヨシ。

蓋をせずに3分ほど軽くグツグツさせたら、落とし蓋をして弱〜中火で10分。この時間は仕事してもいいし、皿洗いしてもいいし、洗濯してもいい。最初に具材を刻む工程を済ませたら、あとは割と放置でいい料理だ。

10分後、器に移し、刻み九条ネギを盛ったら、七味を振って完成。よく味のしゅんだ(染みた)お揚げの炊いたんの完成である。うーん京都の味。

@okunokentaro
京都生まれで東京在住。様々なWebアプリケーションを開発し続けて10年。すきなものをすきと言っていたい。