プロダクト開発においては、多くの関係者の要望がせめぎ合う。最終的にはユーザーファーストを旗印に取捨選択と優先順位の設定を行う。
そうして出来上がった「関係者が思うプロダクト」を具現化したものが目の前のアプリケーションである。
果たしてそうか。
ユーザーが直接操作するのはアプリケーションだが、真に触れたいのはそこに現れる商品であり求人票であり人だ。それらはこの事業がユーザーに対してアクセスを提供したい情報である。
情報はプロダクトに支持される。情報が核であり、それを支える骨格がプロダクトであり、その構造は概念を表現する。では概念とは何か。
ドメインだ。
構造はドメインの写像であり、構造それ単体では存在し得ない。しかし往々にして開発者は技術によって構造を歪め、企画者は構造に原因を見出し、デザイナーは構造を設計する。概念が構造から置き去りにされる。
その構造は事業が対象とする問題を解決しない。