人生の目的は

oll_rinkrank
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昨日書いたはずの日記(?)が綺麗さっぱり消えてしまったが、まあ何かのミスがあったのだろう。風邪ひいていたのでぼーっとしていたせいか…

内容は、建て前と本音を使い分ける文化環境の中で育った日本人は昼行燈を演じざるを得ない…というまあどうでもいい話だったのでわざわざ書き直しをするまでもないだろうということで。

閑話休題。『バーナード嬢曰く。』の最新刊にヴォネガット『タイタンの妖女』が取り上げられていた。人間は何者か(遺伝子とか神とか)から命令を受けたマリオネットにすぎない、というのが作品の重要なテーマであるが、うまくそのテーマを盛り込んだ良作だった。『タイタン』は学生の頃に読んで、もうかれこれ10回は読み直しているが、『ド嬢。』の作中に登場するワンフレーズは、(今までそうと意識したことはなかったものの)自分の生き方の指針にもなっている考えと同じなんだなと気づいた。

自分はよく他者に「無条件に人間を愛する(人間に関心を持っている)神様はもういなくなってしまったから、その代わりに人間が人間を愛してあげなければならない。それがどんなダメな人であっても」というようなことを話すことがある。この小説から影響されてそのように考えるようになったのかもしれないな…ひょっとして私、ヴォネガットに操られてる?

いちおうそのフレーズを紹介しておこう。

「人生の目的は、

 どこの誰がそれを操っているにしろ、

 手近にいて愛されるのを待っているだれかを愛することだ」

(浅倉久志 訳 ハヤカワ書房『タイタンの妖女』より)