同じ方向を向いて走れるように

onehap
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お世話になっている先輩の旦那さんが亡くなった。

わたしが告知される一ヶ月ほど前に再発して約9ヶ月の闘病生活だった。その間、先輩は仕事を抜けたり、休んだりしながら、ずっと看病をしてきた。

だれよりも辛い状況なのに、わたしが入院する前も、抗がん剤が始まる前も「いまは医療が発達しているから大丈夫だよ」と励ましてくれた。食事療法にも気を配っている人なので、さまざまな食材や調理方法を教えてくれた。大変な毎日なのに常に明るく笑顔を絶やさなかった。

そんな先輩を見るたびに「もっと頼ってくれてもいいのにな」と思っていた。

旦那さんにはお会いしたこともないのだけれども、近い時期に告知されたからなんだか勝手に同志のような気持ちを持っていた。だから、訃報を聞いたときはショックが大きくて、いまもその気持ちを引きずっている。

なぜわたしが。この半年間で何度考えたかわからない。その問いを先輩の旦那さんに当てはめてまた繰り返している。答えのない問いに時間だけが過ぎていく。

遺された側が前を向くには時間がかかる。でも、きっと先輩は悲しい気持ちを抱えたまま早く仕事に復帰すると思うから。そのときに一緒に全力で仕事に取り組めるようにこちらも心身ともに元気でいないといけないな。