つい先程。
私はレンジで温めるタイプの小豆のホットアイマスクをしながら思考を放棄していた。
小豆じゃないタイプのホットアイマスクと違って、これらには小豆が入っている以上起きたまま使えないのと、視界が遮られている以上あらゆる作業が出来ないからだ。
宙を見ながら約10分。
ただただ時計の針の音を聞きながら過ごす空白の10分。この10分がこの前話したご褒美の時間というのものなのだろう。
先程まで動きたく無かった私だが、いざ頭をすっからかんにして起きると、動くか……と思ったので動き出すことにした。
──その後、洗濯物だけを取り込んで、寒さに負けてそのまま布団に帰っていったのはまた別の話である。