この森でもなければ
その森でもない
あの森でもなければ
どの森でもない
このキャッチフレーズを持つ児童書を君は知っているだろうか?
そう、この本は『こそあどの森の物語』というシリーズの児童書だ。
スキッパーという少年がこそあどの森という一部の人くらいしかその場所を知らないという摩訶不思議な森で過ごす非日常を描いた、ファンタジーな日常系物語。全十二巻(+短編集一冊)。
どうして当然この本の話をしたのかというと、ブックサンタという支援活動にて思い出の本であるこの本を買って寄付しようと思ったからだ。
この本は、大昔に図鑑しか読んでこなかったいわゆる『本嫌い』の娘に対して母親が読んでもらおうと必死に探した本で、気に入ってからは図書館で読んだり、図書館で置いてなかった続編をクリスマスプレゼントとして買ってもらったりした。これ以来私は渡されたら割となんでも読んでしまう『半人前本の虫』になるのだがそれは別の話。
そして、その買った続編たちが未だに家に残っているのである。読み返すには前も買わないといけないし、調べたところ私がその本を卒業する時にまだ出ていなかった続編二冊が残っているという。なんと中途半端な。
姪っ子にいずれ渡すなら本を買い揃えないといけない。しかしまだ2歳にもならない姪っ子にはまだ早く、本を読む歳にはよりたくさんの本が世の中に増えているはずだ。
そこで思いついたのが、家にある数冊+無い分を買ってブックサンタに寄付してみようという案だ。まだ買ってくれた母親には話していないが、近いうちに話して大型の本屋に行き寄付しようかと思う。
……大きな冒険をするファンタジーでもなければ、漫画でもなく、有名な書物でもない。ちょっと不思議な非日常を描いた小さな物語。私の自創作の一つである『結びあれば綻びあり』の不思議な非日常の物語の基礎には昔読んだ思い出が使われてたりするのかもしれない。もっとも……この本みたいに可愛らしい物語ではないのだが。