光抱 短歌8首

水槽
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海底で共鳴するから心地いい和音あしたもそのままでいて

指先が透明になる 溶け出して世界とすこしまざって苦しい

からころとまぶたの裏に氷砂糖 朝には消えちゃうひかりだなんて

泣けなくてそれでも海がみたくってただそこにいてくれる青

目隠しをしてもちかちかまぶたのうらで またたく冬の日の抱擁

いつかまたひかりの窓辺にたたずんで記憶の中みたいに漂う

乳白のこころにふれた わたしにも同じ温度があるとおもえた

白の駅 一本線ののびる空 耳鳴りみたいなあしたへのドア