ラブレター世界宛 短歌7首

水槽
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あしたにも終わるかもしれないこの星で触れた温度をたしかめている

瓶の底をガラスの棒でかき混ぜて湧き立つ記憶 きらめき あきらめ

朝靄のヴェールの向こうにきみを見る 千年経っても変わらずにいる

皿の上に忘れた季節を転がせば「からり」響いて満月の静寂

ゆめのゆめ漂うような青のなか抱きとめられるひかりの抱擁

潜っていく、つながれそうと思うほど 肩越しに見た景色を憶えている

やわらかく分厚い風が頬を撫でる 目を瞑っても歩いていける