あしたにも終わるかもしれないこの星で触れた温度をたしかめている瓶の底をガラスの棒でかき混ぜて湧き立つ記憶 きらめき あきらめ朝靄のヴェールの向こうにきみを見る 千年経っても変わらずにいる皿の上に忘れた季節を転がせば「からり」響いて満月の静寂ゆめのゆめ漂うような青のなか抱きとめられるひかりの抱擁潜っていく、つながれそうと思うほど 肩越しに見た景色を憶えているやわらかく分厚い風が頬を撫でる 目を瞑っても歩いていける水槽