調子が悪い日の記録

水槽
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気圧の影響を受けやすい。低気圧の日には身体が重くてだるくなるし、おでこのあたりが締め付けられるように痛む。しかし最近それよりも辛いのが、気圧が上昇するときの頭痛と眩暈だ。頭全体が重くなりガンガンするし、吐き気にも似た眩暈がして立つのも億劫。こうなるともうベッドから動けない。

今日は久しぶりにそんな日だった。友人がこちらへきてくれて一緒に本屋さんをみたり喫茶店でお茶をする予定だったけれどあまりにひどい頭痛なのでキャンセルすることに。海も見に行けたらいいなあと思っていたのに。自分の体調のために予定を変更させてもらう時はいつも悲しい(その人はのちにラインで「気圧のせいかだるくて昼寝をしていた。今日ははやり休むのが吉だったのかもしれないですね」と言ってくれ、大変やさしかった。ありがたい)。

結局午前中は具合が悪く起き上がれなかったので、最低限の水分補給や服薬だけしてあとはずっと寝ていた。だんだん明るくなる部屋を眺めながら、いい場所だなあ、安心できてやわらかな場所だ、とぼんやり考える。何度も夢を見ながら、うとうと14時近くまで寝ていた。少し頭がすっきりとした気がするのとさすがにお腹が空いたのとでのそのそ起き上がりトイレへ行く。関係ない話ですが病み上がりの排泄や入浴は身体を新しくしているようでいつもなんだか神聖な気持ちになる、自分だけかも。

朝昼兼用のつもりで食べたいものをぜんぶ食べよう。お腹がびっくりしないようにまずはお湯を沸かして飲む。それからゆっくりとバナナを齧る。だんだんと身体が起きてきた。食パンを焼く。ヨーグルトを小皿に出してスプーンで掬って食べる。カリッと焼けた食パンはバターとはちみつで。ふわりと軽いスクランブルエッグはケチャップで食べる。あとはグレープフルーツジュース。一通りの食事を終えたが身体が冷えているような気がする。キッチンでストレッチをする。生活。

ベッドに戻り少しぼんやりとする。最近、日中に「暇だな」と思うようになった。でも何かをする元気まではないのでスマホも見ずにただひたすらぼんやりと過ごす。……

気が済んだので珈琲を淹れよう、と急に思い立つ。なんだろう、充電時間なのかな。突然「あれしよう」と思い立って動けるようになる。そういうことが最近多い。珈琲豆は、先日浜松へ帰ったときに大好きな珈琲屋さん(鴨江珈琲)で買ったコスタリカ。苦味のほとんどない、プルーンのようなフルーティさがある華やかな豆。お湯を沸かし、ドリッパーとサーバーをあたためる。豆を計り、グラインダーで挽く。ふわりと豆の香りが立ち上がってきてうれしくなる。さらさらに挽けた豆をドリッパーに移し、ドリップをする。お湯を吸ってじゅわりと盛り上がる豆を見ながらゆっくり一定のテンポでお湯を注いでいく。これが難しいんだ、といつも思う。珈琲のレッスンを先日受けたけど、それでマスターできるなんでものではなく訓練が必要だ。まだまだ練習中でムラもあるけど、徐々に満足のいく珈琲を淹れられる日も増えてきた。さて既定の湯量に達したのでドリッパーを外し、サーバーを揺らして濃度を一定にする。できあがり。今日のコスタリカはしっかり味が出て、甘味もありながらコクも感じられるものになった。本当はもう少し雑味がなくなるといいのだけど難しい。上手になりたい。

珈琲と一緒に食べようと思っていたプリンが冷蔵庫にあることを思い出す。メイトーのなめらかプリン、青いパッケージのやつ。でもなんだか気分が乗らなくて、半分ほど食べて「甘すぎる」と感じた。そっとラップをかけて冷蔵庫に戻す。夕食後に食べよう……。

珈琲を飲んだ後はまたぼんやりとしていた。ベッドに横になり、今度はスマホゲームの「sky」をプレイした。skyは珍しく2年近く続けているゲームなのでいつか記事を書きたい。楽しい。そういえば、ここしばらくはskyをやるほどの集中力もなくてあんまり楽しめなくなっていたけど今日は楽しくプレイできた。こうした些細な出来事にほんの少しだけど体力と気力の回復を感じる。

気づくと部屋が真っ暗になっていた。ぱち、と電気をつける、もう夕方だなあ。夜か。ぼやぼやしながら起き上がり、生活記録表をつける。それにしても今日は寝すぎだ。体調が良くなかったので仕方ない。今日は柔らかいご飯を食べようと思っていたのでつくりはじめる。冷凍ご飯いっこを解凍し、小さな鍋に移す。そこに熱湯を入れ、出汁と一緒にひたすら煮込む。煮立ちすぎないよう注意しながらことこと。最後に乾燥わかめをぱらぱらと入れ、よく馴染ませたら完成。簡単なおじやのようなものができた。梅干しをいれ、納豆と一緒に食べるとおいしい。お腹にもやさしい気がする。

あたたかいお米を食べたら身体が喜んでいる気がして、気持ちもふわっと緩んだ。ゆらゆらとひとりキッチンで変なダンスを踊ってしまった。うれしい気持ちになって、そのことがうれしい。ぽかぽかの気持ちだ。やっぱりやさしいごはんはいい。

ごはんを食べ終え満足した気持ちで湯船をはり、お湯に浸かる。身体をゆるませるって本当に大事だ。あとあたためること。