青山文庫に行った

ookawa
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公開:2026/1/13

いつ行こうかと、やっぱり行くのやめようか、と悩んでるうちにゲームのほうで極が来て、文久土佐の復刻が始まったのでやっぱり行くことにした。

が、わざわざ3連休の人多そうな時に行くのもな〜と、結局もうひとつ先延ばしにした。

最近はひと月前には全部予約して、もう行くしかない!の状況を作ってから出かけていたけど、今回は何も用意していないのでいざ休みになってみるとちょっと面倒くさい。

遊ぶ約束をした時はすごく楽しみなのに前日はめちゃめちゃ面倒くさいやつ。多分この面倒くささって「身支度面倒くさい」な気がする。

朝起きられて、起きたタイミングで帰りのバスが予約できたら本当に行く!と決めて寝た。

起きられたしバス取れた。

ので、佐川町立青山文庫で行われている特別展 南海太郎朝尊(2025年10月11日〜12月1日)に行った日記です。

※この日記は下書きを書いてから2ヶ月弱寝かせてから書いています。

まずは四国上陸、その後特急しまんとに乗り換えて高知に向かう。

夜明けのタイミングで瀬戸大橋を渡れるかと思ったら全然真っ暗だった。

外が明るくなってきたのは善通寺すぎたあたり。

おにぎりみたいな四国の山々を眺めたあと、吉野川を跨ぐ。多分吉野川。暴三郎川のひとつ。

吉野川が日本三大暴れ川だと知ったのはこの後のことで、別に高知に行った話をしたわけでもないのに吉野川の話になって、知った。

経験や出来事って連鎖する。

登山が気になるな〜って思ってたらたまたま登山ラジオが耳に入ったり、大きい川ってなんで良いんだろう〜って思ってたらそのことについて書いてあるブログにたどり着いたり。

きっと世界には、そういう面白いことが当たり前にふよふよしているんだけど、キャッチできるかどうかは自分自身の問題で。いつもはそこにあることすら気付かないけど、何かの経験で視野が広がって、視界に入るとキャッチできるようになる。それって、たくさんできたほうが生きてて面白いだろうな。

大歩危のあたりは色が深いエメラルドグリーンで綺麗だった。

さらに電車は走って土佐山田駅。

アンパンマン列車とすれ違った!

ここからはアンパンマンエリア。電車ものぼりもゴミ箱もアンパンマン。

やなせたかしの故郷はこの次の御免駅のほうが近いみたい。

アンパンマンって本当にすごい。身近な幼児全員好きだもん。全幼児通過最大手ジャンル。

御免駅の次はもう高知。

えっもう!?御免駅は稲刈りが終わった田園風景がひたすら続いていたのに!?

もう街!!

驚いてるうちに仁淀川を見逃して、佐川駅到着。

2時間半お世話になった特急しまんと。

電車乗るの好きなんだけど全然乗り物酔いするタイプだからちょっと気持ち悪くはなった。だけど早朝の冷たい空気が気持ちよくてすぐに気分良くなった。今冬初の白い息も観測。

このフォントってこの使い方有りなんだ。

なんか刺さってる

駅の入り口のポスト。かわいい!

佐川は朝ドラ「らんまん」のモデルにもなった植物学者・牧野博士の出身地。私は見ていないのでミリしらだけど。

佐川駅から5分くらい歩くと素敵な町並みになる。

このあたりは酒蔵の道というらしい。

日本酒っぽい香りがしてくる……。

もくもく

湯気とか煙ってすごく冬っぽい

とにかく牧野博士の気配が強い。

あとで知ったけど金峰神社は博士が幼少の頃に植物採取をしていた場所らしい。

この近くにあった無人観光案内所に植物マップが置いてあって、いろんな季節に来て楽しい場所なんだろうな〜と

思い、

ながら、

この先行き止まりを曲がって

到着!

入り口の近くのサザンカ(多分)

等身大パネルと書き下ろしのイラストを見たりしてから展示室へ。

脇指 銘 朝尊(個人蔵)

脇指 銘 源義正 嘉永四年八月日

朝尊の門人の作品。

刀剣の展示・観賞というよりもとにかく資料を見せてもらってる感じだった。展示品はそもそも資料ではあるんだけど…。

あの小さい展示室の濃度がすごい。

刀剣に関する資料だけじゃなくて、歴史の教科書で名前を見たことのある人たちの手紙もあって、刀や南海太郎朝尊じゃない部分でも楽しめる展示だった。

正直、朝尊の打った刀がどういうものか、という部分はまだいまいちわかっていないけど、素晴らしい刀を打つ刀工という部分以上に、刀剣の研究者・伝承者としての記録が彼の名前を残したのかも、と感じた。

お手洗いに行くために外に出ると見られる庭園・九如園。

向こうに見える山が映り込むのも、借景というのか?広々していて綺麗だった。

かわいいマンホールみっつ並び。

青山文庫でスタンプラリーの台紙をもらったので、牧野富太郎ふるさと館にも行ってみた。

博士の故郷・生家の跡地に建っていて、幼少期の部屋を再現したりしてるのもあってか、『植物・知識への興味の広がり』のようなものを感じて面白かった。

『名前を知らない植物の葉の形を、本に書いてあるものと見比べた。同じ形をしていて、初めて私はこの植物の名前を知った』ということが書かれた日記が(すべてうろ覚え)すごく印象的だった。

手作りみたいなしおりが2枚100円で可愛かったのでそれだけ買ったら、よかったら柿持って帰って〜と声をかけていただいたので1個貰った。潰さず無事に持って帰れますように。

引き続きスタンプを求めて旧浜口家住宅に。

栗おしるこを食べた。おいしかった!

南海太郎紅茶も買って、さてどうしようかな、と思って電車の時間見たら今なら間に合いそうだったので駅に戻ることに。

スタンプはひとつ押し忘れた。

1時間に1本の電車に乗って、2駅先の土佐加茂駅に。

ここから南海太郎朝尊の工房跡に行ってみる。

恐らく車で行くのが一番ベストな場所だとは思うんだけど、Googleマップで調べたら徒歩で片道1時間ほどだったので「ちょっと大変かもだけど、まあ大丈夫でしょう」のノリで歩き始めた。

しかしこういう、地元の人は車があるから歩行者なんていなさそうな道を歩いていると不審者と思われるんじゃないかと不安になる…どうなんだ…?大丈夫…?

あまりグッズを外から見える形で持ち歩かないんだけど、こういう時は「私オタクです!」を主張したほうが伝わる人には伝わるのかも、と思ったりした。

犬みたいな山だ!かわいい〜!

ってのんきに歩いてたらこれ

山道。

こんなつもりじゃなかった。

軽率が命取り。

地図を平面で見ているからこういうことになる。

あとで確認したらこの2時間で30階分登ったらしい。そんなつもりじゃなかった。

※虫注意!

山道を抜けて車道沿いを歩いてる途中、3分くらい一緒に歩いてた虫

お、お〜〜〜!着いた!?

着いた!!!

白い看板のあたりが、南海太郎朝尊の鍛刀工房跡。

看板のところまで近づいて、その奥に劔井の碑がある。

この写真を撮ってる私の横に朝尊のお墓(の形をした碑?)もあったので手を合わせて奥に進んでみる。

展示にもあったけど、劔井は鍛刀のため水を組んだ井戸のこと。

劔井の周りは倒壊の恐れがあるので近くまでは入らないでね、とのことで。

青山文庫で展示されてた劔井の写真はまっすぐに見えるような写真だったけど、実物の現状はかなり傾いてる。

背面は遠くて見辛かったけど花押が見える。

奥にある井戸が実際に使われていたもの…というわけではないらしい。

展示されてた写真も綺麗だったけど、静寂な場所で。

朝尊が刀を打っていた場所が、この竹林になったのだと思うとすごく神秘的だと思った。

工房跡からの景色

朝尊の工房跡へ行く道中の植物がやたら目に入った。

やっぱりさっき見た『初めて名前を知った』という牧野博士の言葉が印象的で。

私が『名もなき雑草』だと思ってるこの足元の植物も調べれば誰かがつけた名前があるんだろう。

『何者でもない』みたいな表現があるけど、誰かが知っていて名前をつけられて、それだけで十分『何者』かではあるよな。植物も。

私が知らないだけ、ていうことが多すぎる。恥。でも恥は諦める理由にしてはいけない気がするから。

牧野博士みたいなすごい人も、最初は本に書いてあることすら知らなかった。知って、記録に残すことと、その記録・知識を求めることってすごい。

でも植物たちに自我があったら、人間が識別するために名前をつけることを『勝手なことを』と思っていたりするのかもしれない。

名前で定義されることへの感謝と、名付けというエゴを押し付けられる迷惑さは同居するよね。そうじゃなきゃ人間もやってられないし。

なんてことをうだうだ考えながら土佐加茂駅に戻った。

そしたら10分くらい前に電車が行ったあとだったので40分ほど待つことに。

2時間で30階分登ったので普通に疲れたしおなかもすいていたけど、一番近くにあった飲食店は休業日で、気付かずに行くだけ行って悲しんで、朝買ったカロリーメイトを食べながら図録読んだりZAをしていた。メガヤドランに勝てない。

とはいえ気候も良く、読むものも遊ぶものもあったので駅のホームであっという間の40分を潰して電車に乗れた。

うとうとしてた時、ふと顔を上げたタイミングが伊野駅で、

お!となった。

竜とそばかすの姫好きだから(主人公が東京に向かうあたりからはもにゃもにゃするけど)、思いがけず遭遇できて嬉しかった。なんちゃって聖地巡礼。

というか高知に行きたい気持ちって、この映画に出てくる大きな川に惹かれてたのもある。

なんちゃって聖地巡礼といえば、先日京都で朝ごはん食べたくて目に入った店に入ったら響けユーフォニアムのロケ地だったやつも、帰ってきてから気づいて嬉しくなってた。

電車を降りて、高知城の横を通って「ここが高知城か〜」なんて呑気に見上げながら高知城歴史博物館に向かう。

この時の私は高知城にお散歩パネルがあることをすっかり忘れていた。

先生の背中が見える。

その場に居合わせた人たちでレフ板を支え合った。

博物館、面白かったんだけど自分のおなかが空いてるのが気になって、そこそこって感じになってしまった。

失敗したな。何か食べてから行けばよかった。

あと、集中できない理由がもうひとつあって。

今日は絶対タタキを食べて帰ると決めていて、もう近くまで来てると思うと…もう…意識がそっちに………。

というわけでひろめ市場。

塩たたき!

うまい…。むちむち…。うまい…。

青のりの天ぷら!

うまい…。サク…。うま…。

ろくな写真もないくらい貪った。

満たされたので、はりまや橋を見てから帰ることにした。

標準語のりょうまくん

はりまや橋

ついでにこの手前のお菓子屋さんでお土産を買った。

はりまや橋で見たアンパンマン

高知って、龍馬!アンパンマン!牧野博士!なんていうビッグネームが連なってて、多くの人が興味を持って研究している事ばかりなイメージだったけど、朝尊のように、まだまだわからないことが多く、研究を続ける余地がある部分も存在していて。

ここ1年、地方の県立博物館等に足を運んでみて、地域の人が辞めてしまったら忘れられて消えてしまう歴史があるのだと、感じることが多かったから、高知にもそれがあるんだと、足を運んで、見て、知ることができておもしろかった。

研究者という存在は、自分からはあまりに遠くて、理解できる部分は少ないと思うけど、朝尊も牧野博士も、まずは先人が残したものから知識を得たのだと思うと、その手段はいうほど遠いものでもない気がした。

とりあえず、まあ、知りたいことは本を読もう。その記録を、ここまで遺してくれた人たちがいるんだから。

結局この日は約29,000歩、歩いたわけですが、歩くために行った松本・上高地が約30,000歩だったことから考えると、こんなつもりじゃなかったすぎる。

でもたくさん歩いたのに柿は無事に持って帰れたので全て良し!