2022.12.30 コミックマーケット101〜2023.12.30コミックマーケット103の1年間に発行した装丁等について。
①2022.12.30 コミックマーケット101
表紙 NTラシャスノーホワイト
箔押し ホログラム箔(HK038 透明)
DIC-N899(紺色)一色刷り
初めてフルカラーイラスト本を発行しました。CMYK原稿とは、となりつつの挑戦で、表紙全体に箔押しをしたい。出来たら中身は様々な色を集めた内容にしたい。コレクションをタイトルに入れるので、反射して輝くものがよかったので、透明のホログラム箔に決まりました(ホログラム箔仕様が初めての経験)。冬に出すので寒色系統で綺麗に刷りたかったので、DICも初めて依頼しました。紺色にしたのは、遊び紙をミランダ(紺)と合わせたかったので。いままで発行経験はありましたが、カラーに関しては何もかも初めてがとにかく多いイラスト本です。
②2023.03.19 HARU COMIC CITY31
表紙 タントN-8
箔押し ポーラライト
DIC-F132(GRAPHITE) LR輝シルバー二色刷り
たびたびX(旧Twitter)で呟いていたポーラライト箔を表紙全体に箔押しする仕様。時に極彩色を想わせる、偏光する箔が第三再臨に似てると思ったからです。フォロワーさんもそう言ってくれたので、ここで使いたいとイメージが固まりました。DICはフランスの伝統色ですが、和名は石墨色。完全な黒だと重くなるので、気持ち程度に柔らかい感じに。途中何度もDICは思考しました。最初は黒寄りの緑とか。LR輝シルバーも鈍い輝きが合わさった感じになりました。既に廃盤の箔のため、この時の仕様に使えて良かったです。細部まで箔押ししてくださって驚きました。
③2023.08.12 コミックマーケット102
表紙 ルミネッセンスマキシムホワイト
箔押し 黒銀
初のフルカラー表紙のイラスト本です。最初は翅の部分を金系統とかで箔押しするか、翅全体にパール箔をするか悩みました。外套を拡げて、水晶を想わせる絵にしたかったので、締める感じで黒銀を選びました。外套が極彩色寄りなので、タイトルで色彩が散らばるのを避けたかった。ルミネッセンスマキシムホワイトを選んだのは、カラーがとても綺麗に仕上がるとのことだったので。正直4冊目にまた使いたいぐらいでした。中身はルチルクォーツを筆頭にテーマにして描いてました。かっこいい感じになればいいかなと。遊び紙のリーフエンボスが入った半透明のタントセレクトを、フルカラーの中表紙と裏表紙に合わせる感じにしました。参考にしたのは、イギリスの国石であるダイヤモンド。中表紙のダイヤモンドの配置も、結晶構造をもとに散りばめました。手直しがいちばん時間かかりました。
④2023.12.30 コミックマーケット103
表紙 ヴァンヌーボVG スノーホワイト
箔押し ホログラム箔(NT-22L 青)
表紙の枠と裏表紙の文字 VIVA DX900(TOKA FLASH VIVA DX)
第一〜第三再臨の共通が青系統だったので、すぐにタイトルと内容は決まりました。捲ったらグラデーションになるような構成で。フルカラーがCMYKの為、枠の色の燻みを避けたかったので、蛍光インクのTOKAシリーズを選びました。表紙全体に箔押し仕様、特に枠を箔にしようかと最初は検討しましたが、タイトルを彩るようにしたので無し。表紙絵は元々3p目(中表紙)の予定でしたが、シンプルなものにしたかったので表紙にしました。描き続けたテーマを締めるなら青がよかったので。
質問を以前いただいたのですが、何を参考にしていたかと言うと文学史や海外雑誌や実物の標本。伝統色の辞典とか。第一〜第三再臨の外套の内側、見えない部分を考えて、調べながら描いてました。
1冊目〜4冊目の共通として、内容のページにある枠は一部削ったページもありますが、各イラスト本に描いたものをまとめて仕上げていました。
紙が好きで、箔と合わせて毎回選んだりするのに1〜3週間ぐらい。表紙の作業時間が1〜3週間。使えない紙も増えているので、表紙はなるべく同じ紙は使わないようにしていました。ルミネッセンスはかなりよかったので、是非また使いたいです。
ここまで読んでくださって、誠にありがとうございました。