公共の広場のありよう

orangena
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NHK BS世界のドキュメンタリー「イーロン・マスク ツイッター買収の波紋」前編を観た。

前編は、コロナ禍の警告ラベル付け開始、トランプ元大統領のツイートへの警告ラベル、連邦議会乱入を扇動するツイートをした事による永久凍結といったTwitter社のモデレーション対応に対してイーロンや右派の反発・不満がつのっていき、イーロンの私生活も絡んで買収に至った経緯をたどった。

Twitterは株式公開企業、社員の多数は民主党支持者、Twitter社が決めた規約には従うのが順当のように思うけれど、Twitterはあまりに公共インフラとなったために違う考え方・価値観を持ったすべての人が不公平であってはならない、公共性の強い場になっていて、元Twitter社のモデレーション担当や治安対策担当が公私混同、名指しで批判されたというインタビューを聞きながら、中央集権型SNSは限界が来ていたんだなと思う。

その点、Blueskyは「公開された会話の場」を設計思想として、すべてのポストは公開されユーザー自身が見たいもの・見たくないものを決めることができるので、Twitterの既存の問題や弱点をクリアすべく設計されているような気がする。私はとても期待している。

ちょうど0時に公開された『エクソシストを堕とせない』60話、ベルフェゴール(怠惰)のセリフにこうあった。

“万人の権利と多様性が尊重される世界 そんなものは夢よりも夢だ。個が否定されない唯一の方法は相互干渉を完全に断つことです”

私たちが現実の生活でもネットでも繋がりを絶つのは不可能だと思う。人間は群れで生きる生き物だから。公共の広場のありようを模索するしかない。